ジャワ中部地震第二次調査団レポートNo.8


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「はじめの一歩」No.7                         
 ジャワ中部地震の被害の特徴は、学校や役所、そしてモスクという公共施設が壊れているということです。中でも、深刻なのはモスリムの人たちの心の拠り所でもあるモスクの倒壊です。これからは、常に人がたくさん集まるモスクが壊れるようなことがあってはいけません。
一般住宅でも、ゴトンロヨンで再建していますが、当然モスクも村の人たちも関わって再建されようとしています。まだ、骨組みだけの段階ですが、柱はすべて竹が使用されているようです。
 さて、地震から2か月が過ぎましたが、村の人たちは今、テントで生活しています。一部けが人とか、高齢者のおられる家庭は、地元の団体から提供を受けた合板などを使った小屋を建て過ごしているところも見受けます。テントと言っても、ほんとにブルーシートだけというところが多く、長引く一時避難生活が心配です。聞くところによると、乳幼児には下痢症状が広がっており、また風邪から肺炎を伴っている症状も見受けられるという状態です。日中は、35度~40度と暑いのですが、夜間はビニールシート一枚で地面と繋がっているため、結構冷えることがその原因だとのことです。雨期までには、なんとか住宅再建が終わることを最優先にしなければなりません。
 ところで、被災地を廻っていると面白い光景に出くわします。ビニールシートだけのテントに、テレビとバイクが優先的に収納されていることです。バイクは高価な財産なのです。日本でならば、逆にテントに一番の財産を入れても、他の人に盗まれないかと心配になるところですが、ここインドネシアでは村に強盗が入ろうとしたら、村中の人々が力を合わせて追い払うそうです。これもまた”助けあい”です。人々が助け合うことで、それぞれに持っている力が何十倍、何百倍にも膨れあがることを見せられます。