ジャワ中部地震第二次調査団レポートNo.4

「はじめの一歩」No.3                           
 私たちCODEは、今後、バントゥル県バングンタパン村ボトクンチェン集落で、耐震住宅再建プロジェクトを予定しています。近くで手に入る竹やヤシの木を使い、家という建物を再建するだけでなく、暮らしを再建するプロジェクトです。
 何人かの人を訪ね歩いた結果、”この人こそが・・・”と思う人に出会えました。彼はエコ・プラウォットさんと言う方で、今は亡きロモ・マングンの弟子の一人です。ロモ・マングンという方は、建築学を専門とする方で、以前は大学の教授をされていた期間もありますが、その後、自らの選択で大学機関を離れ、川沿いのスラム開発に取り組みました。スラムの町に魔法をかけるかのごとく、自然と共合したみごとに美しいバンブーハウスの町をつくりあげたそうです。ロモ・マングン氏の思想は、家の再建ではなく、暮らしの再建であり、そして、暮らしの再建を通して、そのスラムで暮らす人々が夢や希望を持ってその先の人生を生きていくことでした。
 彼の実績は、インドネシア国内で多くの人々に認められており、同時に作家活動をされていた方でもあったので、他界後は、街中の書店に”バンブーハウス”という書籍が軒なみ並んでいたそうです。きっと、ロモ・マングン氏も、スラムの中へ、住まい方の”はじめの一歩”を届けた人なのではないでしょうか。
 インドネシアは、素晴らしい学びの宝庫です!このプロジェクトを通して、私たちこそが言葉に換えられない貴重な収穫を得ています。