ハイチ地震レポートNo.15

 日本政府は、国連平和維持活動協力法にもとづき、人道復興支援目的で自衛隊を派遣する方針を決めたようです。鳩山首相は記者団に「がれきを撤去して、住宅などを建てる仕事がある。いわゆる工兵の人たちに行っていただこうと考えている」と言いました。
 被災者に瓦礫の片づけをして貰って、工賃を払うというプロジェクトを日本のNGOが過去の被災地で展開しているのをご存じなのだろうか?また、貧困者の住宅を建てるというNGOもあり、この被災地KOBEの大学生などもこれまでに積極的に参加してきたことをご存じだろうか?
 首都では、一部銀行が再会し、また商店などもオープンし、路上では活気よくバザールも展開されているようです。災害発生からまだ2週間しか経っていないのに、被災地ハイチの街は、蘇りつつあることが伝わってきます。
 これからは本格的に住宅の再建を考え、地域の経済の活性化を考え、まず人々の暮らしの再建を優先的に考えていかなければならないステージに入ろうとしています。この段階だからこそ、国連は積極的にNGOと連携して多彩な支援メニューを展開して欲しいものです。過去の事例からすると、日本のNGOは欧米のNGOに比べて資金力が乏しいので、それだけに智恵を出して「痒いところに手が届く」ような活動が提案できます。鳩山首相は是非、そこのところに注目して欲しいものです。
 すでにいち早く現地で緊急援助活動をしているピースウィンズ・ジャパンの現地レポートを見ると、「暴動は起きていない。給水車には順番待ちの列ができていて、それなりに秩序はある。炊き出しに群がる人も最初はごちゃごちゃしていたが、子ども→女性→男性という順番で受け取っていた。」とあり、また「夜になると停電で市内は真っ暗。外で生活している住民が静かに歌っている声が聞こえ、歌詞は宗教的な内容らしく、互いに励まし合っているようだ。」と報告されている。(http://www.peace-winds.org/jp/act/haiti.html)
 こうした目線で被災者に寄り添える感覚は、結局阪神・淡路大震災からの15年という年月が築き上げて来たのではないかと思えます。

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