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ハイチ地震レポート No.53

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◇◆◇ ハイチ 地震から1年 ◇◆◇
     ~CODEと被災地~
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2010年1月12日に起きたハイチ大地震から1年が経ちました。
しかし、いまでも80万人がテントでの生活を強いられているといいます。
CODEは地震直後からメキシコ人研究員のクワゥテモックさんを現地に派遣し、ラジオでのメッセージ発信、避難キャンプのコーディネート、孤児院支援を続けてきました。
また、2010年9月、今後の中長期的な支援を見据えた調査のため、野崎理事が現地を訪れました。9月の時点でも「未だに水・食料・医療・メンタルケアといった緊急支援が中心で、中長期を見据えた活動の展開を見つけるのが困難な状況」だったといいます。
そんな中でも、クワゥテモックさんが早くから連携し、関係構築してきた3つの団体は、将来に向けて被災者の支援を続けてきました。CODEは彼らとともに、ハイチの人々の暮らしの再建をサポートしていきます。
その3つのプロジェクトをご紹介させていただきます。
●Ayuda a Haiti 
ドミニカから最も早く現地入りしたNGOグループで、クワゥテモックさんも含め多くの小規模な国際NGOが参入しています。現地の主要なNGOともうまく連携し、レオガンを中心に「保健・医療」や「子供・女性」分野での支援活動を行っていました。被災者どうしが集い、ともに学ぶ場としてワークショップなどを開催しており、それに利用するコミュニティセンター建設の提案を受けています。建設地や費用などの詳細について、現在調整中です。
●GEDDH
レオガンに拠点をおいて、シスター須藤昭子さん(*)が農業支援を行うために設立
したNGOで、農業学校建設を計画していました。しかし、被災者が押し寄せ確保していた学校用地がテントで占拠されてしまい、中断となりました。彼らがこれまで行ってきた農業支援を、マイクロファイナンスという形でサポートすることについて調整中です。
*シスター須藤昭子さん……
1976年以来、ハイチで結核治療のために活動してこられた日本人医師
●ACSIS
首都の北側ラプレンという地域で活動しているNGOです。富田林在住のハイチ人青年シャシャ・ピエールマリさんが、友人で代表のルシアンさんら仲間と設立しました。
被災者(主に女性)が小規模事業を立ち上げるのに向けて、経営再建のプログラムを実施します。まずは50人の被災者を対象に、各300ドルを起業支援金として貸し付け、返済が終わればまた新たな人が借りられる仕組みです。
※ちなみに、UNDPのキャッシュ・フォー・ワーク(瓦礫の片付けなど労働の対価として現金を支給するプログラム)で支払われた日給は約4.5ドルです。
被災地では地震直後から、露天商が活発に商いをはじめていました。こうしたインフォーマルな経済が中心の商習慣を活かし、被災者どうしがノウハウを教え合うことにより、生計の再建を目指しています。
☆CODEのACSIS支援が神戸新聞に掲載されました
今後もご支援宜しくお願い致します。