No.5 メキシコ地震(1999年6月16日)

1999年6月16日05時42分(日本時間。現地時間で15日15時42分)、メキシコ中部でM7.0の地震が発生しました。震源は首都・メキシコシティより約230km南東のプエブラ州で、震源の深さは80kmでした。死者は19名、負傷者多数となり、建物の倒壊による被害がほとんどだと言われています。
なかでもプエブラ州のプエブラ市(震源から125km)の被害が大きく、100以上の建物が損壊し、5名の方が亡くなりました。モレロス州やイダルゴ州では、16~17世紀に建てられた教会や歴史的モニュメントが被害を受けました。トラスカラ州では、補強されていない石造りの建物や、日干煉瓦の小さな家が7000以上壊れたということです(※1)。
CODEの前身であった救援委員会は、阪神・淡路大震災をきっかけに知り合った現地NGOのリーダー、クワゥテモック氏と協力して支援を行いました。メキシコでは1985年にも大地震が起き、7千名を越える方々が亡くなりましたが、クワゥテモック氏はその際にNGOを組織して支援にあたった方です。アルジェリア地震(2003年)やハイチ地震(2010年)の際にも、CODEの一員として現地で活動していただきました。
なお、メキシコでは毎年、マグニチュード4.0以上の地震が90回以上起こっており、これは世界で起こる地震の6%にあたるそうです(※2)。ハリケーンも毎年のようにメキシコ周辺を襲っており、昨年カリブ地域やアメリカ東海岸を襲ったハリケーン「サンディ」は記憶に新しいことと思います。サンディによって100人以上
が亡くなり、500億米ドル以上の経済被害が出たと言われています。米国立ハリケーン・センターによると、今年は平年より活発なハリケーン・シーズンになると予想されています。メキシコは貧富の格差が非常に大きいことも社会問題となっていますが、他の多くの地域でみられるように、貧しい人ほど災害時により大きなリスクを背負わされています。メキシコの災害を考える際にも、貧困問題を避けては通れません。
※1
http://www.geerassociation.org/GEER_Post%20EQ%20Reports/Central%20Mexico_1999/Central%20Mexico%20Earthquake%20June,%201999.htm
※2
http://reliefweb.int/report/mexico/mexico-ready-its-next-big-storm-or-earthquake

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