スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.35

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【写真】お寺まで大移動
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【写真】YASAはみんなのお母さん
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【写真】真剣な子ども
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【写真】見事なお寺の絵

(クキさんレポート28)
 今期最後の「避難所(お寺)の写生共育プログラム」となったデビヌワラ・キャラウェラ村は、デビヌワラ・シンハサナ村と同じお寺が避難所となる。前回と同じ道を子どもたちと一緒にお寺まで歩いていくことになった。肝っ玉YASA母さんを先頭に歩き出した列ではあったが、途中で二人の子どもが先頭を歩くことになった。YASA母さんは、その二人の子どもにお寺までの道を聞いていた。「こっちの道だよ」と二人の子どもは、得意気に皆を案内していた。タララ村の僧侶が本堂の鍵を子どもに渡したように、肝っ玉YASA母さんも子どもにお寺までの案内役を移譲した。
CODEの事務局長である村井さんから『子どもの目線で立つ』とは、子どもの背丈に目線を落とすということだけではなく、権限移譲までしなければ、『子どもの目線に立つ』とはいえないと教わった。エンパワーメントとは『権限移譲』という意味もあることも教わった。こうやって私は現地のボランティアを通して、本当のエンパワーメントを学ぶ毎日である。『見守る』という行為は、気をつけていなければ、ただ単に光景を見ているだけになってしまう。子どもたちの、そして私たちの本来持っている可能性や能力を、『見守る』という行為において引き出すには、時には子どもたちに言葉をかけ、又子どもたちからかけられ、子どもたちに行動を起こさせ、又子どもたちから行動を起こされなければならない。「権限を移譲し合う」とも言えるのかもしれない。この過程が、共育であり成長であり、この「防災共育」プロジェクトの目的の一つであるとも言える。
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