【写真】僧侶に呼ばれた子ども |
【写真】Pawarasiri Niwesaramaya Temple(150年の歴史) |
【写真】写生の時間 |
(クキさんレポート27)
子どもたちの挨拶が終わると、そのチーフ僧侶がボランティアリーダーの一人である男の子を呼んだ。国内UNVも私も僧侶の目の前にいたにも係わらず、その僧侶はボランティアリーダーの男の子に本堂の鍵を手渡した。そして「君が本堂の責任者だ」と僧侶は言った。本堂の中には、価値の高いチベットから送られてきた仏陀像がある。その部屋の鍵を子どもに預けたのだ。ボランティアリーダーの男の子も初めは戸惑っていたようだったが、次の瞬間には、子どもたちを呼んで本堂への階段をゆっくりと登っていった。彼の姿は以前よりもずっとずっと大きく見えた。「彼らがほしいと願うものが、本当に彼らが必要としているものであるとは限らない。」ヒロの言葉と僧侶の姿とが重なった。
写生も終わる頃、僧侶が私を呼んだ。この寺に今年の夏、大きなホールが完成するらしい。あるオーストラリアの団体からの寄付だと聞いた。このホールにはステージがあり、音楽会や演劇などに利用することができる。私たちの活動を知った僧侶が、このホールを完成後に貸してくれるというのだ。「稲村の火」の物語の演劇や「お・は・し・も」の歌の音楽会など開催が可能となる。最後に僧侶が言った言葉を思いだす。「津波で多くのものを失ったが、多くのものも頂いた、それは物資ではなく、人の暖かい心である」KOBEの震災の時と同じ。何もかも失った時に初めて、私たちは人の本当の優しさや暖かさに触れるのかもしれない。人が人らしくなれるのかもしれない。
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