*複数のMLに発信していますので、重複はご容赦下さい。
現地報告その2をお届けします。
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2005年1月1日
朝YMCAへと行き、スタッフの方々にお会いする。今日は新年のためスタッフも
いつもよりは少なめということだった。最初に簡単な被害状況の説明を受けた。
被害は、昨日もシェルトンさんから聞いたように一部の北部を除いてはすべてが
被災地という状況。もっともひどい被害は南部と東部である。そして、今日はそ
の南部へと行くことになった。
しかし、道路がどこまで行けるかわからないが、行けるところまで行ってみよう
ということになり、車に乗り込む。そして1時間後被害が徐々に見えてくる。最初
の被災地マラトゥワに入る。そこからは被害の程度はあるもののすべてが流され
たというのはこういうことだったのかと理解できる。目の前が海のところで、片
づけをしている人々がいたので話しを聞いてみることにした。彼らは、突然波が
襲ってきた。それがなんだったのかも私たちはわからないし、後でそれが”ツナ
ミ”というものだったと知ったということだった。突然にすべてを失ったと話し
た。子どもを抱えた女性は私が一人で歩いているところに、この子の服を下さ
い。お金を下さいと言ってきた。彼女は被災者のすべてを代弁しているかのよう
に見えた。突然すべてのものを失った人々にとって、可能性のありえそうなこと
はすべて言ってみているという感じがした。私が「何ももっていないの。ごめん
なさい。」と言っても彼女にはわからない。本当に彼女たちを支援するというこ
とは何なのか、私たちに何ができるのかを考えさせられる。
ある地点では、多くの人が低地に水が貯まり池のようなものになっているところ
に集まっている。何かと聞くと「1回目の津波で、道路を走っていた観光バスが流
され、その上に2波が来て、バスの上に土が覆い被さる状態になり多くの方が亡く
なった。その遺体を今も探しているところだ」と言われた。車を降りて見に行こ
うとは思わなかったので、出てきたかはわからないが、見に行った人によればブ
ルドーザーで掘り返しているという状況で臭いがきついということだった。
最終的には4時間車で南部へ行き、アンバランゴダという地で折り返すことになっ
た。そこから先は道路が被害を受けているので、最南端に行くには違う道を使っ
て6時間走らなければいけないということだった。しかし、アンバランゴダまでも
私たちにとっては充分な衝撃で言葉を失う状況だったが、ここはまだ被害が少な
いところだという。
コロンボへと戻り、夜にIMADR(イマダル)という反差別国際運動の理事をさ
れている女性にお会いし、情報交換をする。現在は緊急期のためとりあえず配れ
るものを配るという状況にある。しかし、今後中期的な復興に向けても考えてい
かねばならず、小さな漁村など壊滅的な被害を受けたところを支援したいという
話だった。
斉藤スリランカ日記~おしん親善大使~
私たちの案内をしてくれた男性から「日本のテレビ番組を知ってるよ」と言わ
れ、なんていう番組かと聞くと「おしん」でした。イランでも「おしん」は本当
に有名でした。おしんというだけで、ひとつ会話が弾むと言ってもいいぐらいか
もしれません。しかし、私は「おしん」を実際に見たことはありません。有名な
おしん役の子どもが船に乗せられ、泉ピン子さんが泣き叫んでいるという場面ぐ
らいは知っていますが、後はまったくわかりません。しかし「おしん」のおかげ
で日本から来たというと「おしん」の世界の精神を持っている国だなと思われる
ようです。どのような精神だったんだろうと、海外に出る前には一度は「おし
ん」を見るべきだなと思いました。まさに「おしん」は親善大使と言ってもいい
でしょう。
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