No.42-ウクライナ編 30「MOTTAINAIやさい便に久しぶりに参加して」

「MOTTAINAIやさい便」に久しぶりに参加しました。これまで、子守りボランティアやウクライナ避難民の方に向けたイベントには参加しましたが、改めて一部しか私は知らなかったのだと痛感しました。そして、ウクライナとの戦争から一年半以上が経つ今だからこそ忘れてはいけない、日本での生活に慣れてきているからこそ、見えにくくなっている現状を実感しました。

野菜を届ける中で、初めて顔を合わせる私に不信感を持つことは至極当然のことです。その中でも、どのように相手の懐に入って話を聞き打ち解けあっていくのかは、今の私の課題です。一回の少しの時間では無理かもしれないが、二回、三回と、一回の時間よりも、会う頻度を上げていきたいと思います。「MOTTAINAIやさい便」の意義は、知識ではこれまで知っていましたが、自分自身が実践してこそ経験と糧になります。少しの時間しか話せませんでしたが、来たくて来た日本ではなく、戦争の影響で仕方なく来た人々が前を向いて進んでおられる姿には、私自身も動かされるものがありました。今後もボランティアに参加して様々な方を応援していきたいと思います。
(山村)

No.41-ウクライナ編 29

毎週ウクライナの避難者の方々に野菜を届けています。
昨日も野菜を届けようとした時、ニュースが飛び込んで来ました。
「海外在住のウクライナ男性を徴集」と国防相が発表したと。

昨年2月のロシア軍侵攻後、ウクライナの18歳から60歳の男性は出国禁止になっていますが、様々な事情で海外にも65万人以上の成人男性が暮らしています。
現在、ウクライナの戦況が芳しくないことや戦争の長期化に向けて、25歳から60歳の約50万人の兵力を追加徴集するそうです。

現在、CODEが野菜を届けている約50名の避難者中にも成人男性が数名います。
神戸市内に住むある男性(26歳)は、戦争が始まった当初ポーランドで働いていましたが、ウクライナに戻って戦おうとしていたところ、姉や母、フィアンセの必死の説得で姉の住む神戸に避難してきました。彼が神戸に来てすぐお会いしましたが、ずっと下を向いていて「戦おうと思ったのに、日本に来てしまった」というような姿でした。あの時の彼の表情は今も忘れられません。
その後、彼は日本でフィアンセと結婚し、今年8月には男の子が産まれました。今はとても穏やかな表情で家族3人で幸せに暮らしています。

この徴集通知が彼のところに来たら、彼は何を思い、どう考え行動するのか。つらい決断が迫られます。
(吉椿)

No.40-ウクライナ編 28「学生ボランティアの感想」

昨年5月からウクライナの避難者の方々へ新鮮な有機野菜を毎週届けています。ウクライナ西部リビウから避難してきた家族から始まり、現在は19世帯約40名に増えました。ただ、中には、家族や仕事、学校などの様々な事情で泣く泣く帰国した人たちもいます。最近は、日本への避難から1年のタイミングで帰国する人も出てきています。
先日、やさい便の活動に参加してくれた学生さんの感想をお届けいたします。(吉椿)

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MOTTAINAI野菜便の活動を見学させていただき、野菜を届ける活動の意味、業者に頼むのではなく、自分たちが直接届けることの意味を感じました。被災された方に直接話を聞くことや触れ合うことが、本当に被災者たちが求めているものを理解するきっかけにもなると思うし、自分自身もこの人たちの力になりたいという思いが強くなりました。
ネットで様々な言葉や意見を見聞きすることがあっても、直接声を聞ける機会は中々ないと思います。本当に貴重な経験になりました。
これからは、私たちも一人一人の気持ちを大切に、寄り添えるような活動に関わらせていただきたいです。
近藤明日花(関西学院大学人間福祉学部1年生)

救援募金にご協力下さい。
ご寄付はこちらから。
*通信欄に支援先を明記してください。
(例:「ウクライナ、やさい」)

「土に触れ、ウクライナを想う。」農業体験レポート⑤

7月4日火曜日にウクライナ人のLさんとCODEスタッフ山村が農業体験をしました。この活動が始まったきっかけは、Lさんが「ウクライナでは畑が身近にあったのに、神戸は都会でそのような場所が近くにないのが寂しい」という一言でした。去年の11月からこの活動はスタートしており、今回は須磨区の飛松中学校の畑と森の管理をしている「とびまつ森の会」の皆様のご協力のもと農業体験をさせていただきました。活動の様子と参加した感想を報告します。

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今回の農業体験では、畑の畝づくり、野菜の販売、畝の周りの雑草取りを行いました。暑い中での作業でしたので、私やLさんも含めて汗水垂らし、かなりばてましたが学びも多い有意義な時間を過ごすことができました。
「とびまつ森の会」の方とお話をして感じたのは、野菜を多くの人に食べてもらい販売して収益を上げる難しさです。「これだけ24時間丹精に野菜を育てても、100円ちょっとにしかならない。割に合わんでしょ」と言われ、去年の丹波のフィールドワークの学びを思い出しました。たしかに、24時間野菜と向き合う必要があり、向き合っても100%売り物になるわけでもなく、また一人が毎日に畑に費やせる時間も労力も限界があります。日本は、狭い土地の中で、どのように農業をしていくのか、ただ機械を入れるだけでは解決できない課題がどこの土地でもあるのだと感じました。しかし、それでも週に一回お手伝いをするLさんやボランティアの方、野菜を毎週火曜日に買いに来る人、とびまつ中学校の先生、地域の小学生など、様々な人が集まりコミュニティが形成されていっていることを感じます。Lさんも、また今度お孫さんを連れて行きたいと言っており、「小さい頃に自然と関わることは大切」と話していました。このように具体的に数字では表れないですが、大人も子ども一緒に学び広がっていく農業という分野の大切さを感じます。
(山村)

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MOTTAINAIやさい便へのご協力お願いいたします。
MOTTAINAIやさい便では、新鮮な野菜をお届けする中で見えてきた問題やニーズに対してもサポートしています。
自転車の提供、通訳、引っ越し、傾聴などのボランティアに学生さんなどにかかわってもらっています。
ご寄付は、野菜の購入だけでなく、運送代やボランティアの方の交通費などにも活用させていただいています。ぜひご協力お願いいたします。
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ウクライナの皆さんといちご狩りをしました

5月7日ゴールデンウイーク最終日に、ウクライナ避難民の皆さんと、姫路にあるミロク農園でいちご狩りを行いました。
山田さん、ボランティア皆さん、ご支援ご協力ありがとうございました。
活動の様子と参加した学生の感想を報告します。

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参加したウクライナ避難民のLさんは、取材で「戦争の厳しい状況の中、ほんのひと時楽しい時間を過ごすことができました」と述べてくれた。
(山村太一)

雨が降る中のいちご狩りでしたが、参加してくださったウクライナの方々は「たくさん食べたよ!」と嬉しそうに苺のへたの入ったコップを見せてくださいました。美味しいピザとカレーライスの後は、お互いにウクライナと日本の歌を歌ったり、ウクライナの踊りをしたりと、楽しみながら文化交流をしました。
ウクライナの愛国歌である「赤いカリーナは草原に」を歌っている際は、彼女らの力強い歌ごえに、場が一つになってそれぞれのウクライナへの思いを胸にすることができたように思います。その後、日本の方々からもウクライナ料理や今の生活についての質問があったりと、交流を通じて身近にいる避難している方々について知ってもらう良い機会になりました。
(島村優希)

    

「土に触れ、ウクライナを想う。」農業体験レポート④

4月18日火曜日にウクライナ人のLさんとCODEスタッフ山村が農業体験をしました。この活動が始まったきっかけは、Lさんが「ウクライナでは畑が身近にあったのに、神戸は都会でそのような場所が近くにないのが寂しい」という一言でした。去年の11月からこの活動はスタートしており、今回は須磨区の飛松中学校の畑と森の管理をしている「とびまつ森の会」の皆様のご協力のもと農業体験をさせていただきました。活動の様子と参加した感想を報告します。

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今回の農業体験では、まず小松菜の収穫をし、インゲン豆、ほうれん草も収穫しました。青々と綺麗な色をしており、インゲン豆の収穫は初体験でした。その後、とびまつの森に入り、畑の畝づくりもしました。畝づくりは、農業において地味で体力的にも苦しくあまり楽しくはない作業です。しかし、この作業がこれからの野菜作りの土台となり、とても重要な工程であると学びました。また、畝づくりを実際にしたことがなく、牛糞や堆肥、いわしの肥料をどのように使うのか間近で見ることができました。最後に、人参の間引き作業をして農業体験は終了しました。Lさんも、「自然に関わることが好きで、とても楽しかった」と言っていました。とびまつ森の会の方たちと日本の農業とウクライナの農業の違いや共通点も話し合っており、双方にとっても学びが多い農業体験ができたと考えています。(山村太一)

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No.39-ウクライナ編 27「トルコ、災害、そして戦争」

昨年4月にウクライナ・ジトーミルから6歳の娘Zちゃんと母子二人で避難して来たVさん。トルコから帰国した後訪ねると、被災地の事を気にしていて「トルコはどう?」と声をかけてくれる。その流れで以下の会話。
Yoshi「トルコではビルがたくさん倒壊していたよ。」
Vさん「日本のこの建物は大丈夫かしら。ウクライナには地震がないから、どう逃げたらいいか分からないわ。」
Yoshi「そうだよね。一度地震が起きた時の避難行動をレクチャーしないとね。日本人の中には、すぐに逃げれる様に服を着たまま寝る人もいるんだよ。」
Vさん「それなら私もウクライナでずっとそうだったわよ。」と。
いつ爆撃に遭うか分からない状況で命からがら逃げて来た人たちは、戦争と災害を重ね合わせるように災害大国、日本で今も暮らしている。この人たちが祖国に帰られる日は一体いつ来るのだろう。
(吉椿)

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No.38-ウクライナ編 26「他を想う」

トルコから帰国して、2週間ぶりのやさい便の配達。いつも笑顔でおうちに招き入れてくれるLさん(リヴィウ出身)。
今日も笑顔で「どうぞ。しごとでした。よしさんは、げんきですか?」と少し上達した日本語で話しかけてくれます。
「日本語上手くなったね」というと、手を振って、「いえいえ、にほんごむずかしい~」と笑います。
「明日で1年だね」と言うと、少し真面目な顔になって「あしたのつどいにきてね」といいます。当然行くよ、今準備してる事を伝えて帰ろうとすると「トルコ、たいへんだったね。どうだった?」と聴いてくれました。トルコの惨状を伝えたら、悲しそうな顔をしていました。
ウクライナの故郷とトルコの被災地を重ね合わせたんだと思いました。自分たちも厳しい状況でありながらも、他を想う。いつも教えられています。
(吉椿)

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「土に触れ、ウクライナを想う。」農業体験レポート③

元CODE理事の村上忠孝さんのご協力で、11月から西区の畑でウクライナ人のLさんとCODE学生スタッフが毎週農業体験をさせて頂いています。1月3日には、LさんとCODEスタッフ山村が、21日にはT君(Oさんのお孫さん)も参加しました。
T君はその日が初参加で、畑に着いた途端にそれまで乗っていたベビーカーからおりて、とても嬉しそうに畑を走り回っていたようです。
育てている野菜も順調に成長しています!
活動の様子と参加したスタッフの感想をご紹介します。(植田)

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1月3日火曜日と1月21日土曜日、私はLさんと共に農業体験をさせてもらいました。毎回、この農業体験では元「CODE海外災害援助市民センター」理事の村上さんの畑のお手伝いをしています。
お手伝いの内容は、その日により変わり、1月3日は、里芋の収穫を、1月21日は、Lさんのお孫さんも参加して一緒に農業体験をしました。私自身も里芋を収穫したことがなく、貴重な経験ができました。また、ウクライナには里芋がないことも発見し、里芋の調理の仕方も一緒に勉強しました。日本人にとっては、馴染み深い里芋ですが、世界規模で見た時には、珍しい芋のようです。里芋を収穫した後は、焚き火をしながらお昼ご飯を食べ、前回植えたビーツや小松菜、水菜にお水をやり終了しました。ビーツも、しっかりと芽が出ており、新緑が美しくパワーを感じました。この農業体験で感じることは、自然と共に生きることの贅沢さです。どうしても神戸の都会の方にいると、普段ガス以外の火を見る機会もないし、土に触れることもありません。
しかし、この農業体験では、いつも土に触れ、焚き火で今採った野菜でお昼ご飯を食べ、自然の中で生きていることを実感します。なかなか言葉で、この感覚を説明するのは難しいのですが、とにかく気持ちがスッと晴れる感覚が僕にはあります。「アーシング」という言葉があるように、大地に触れることで、電気的に大地とつながり、体表電気を体外に放出し、身体の電気を安定させることができているのではないかと考えます。
(山村太一)

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MOTTAINAIやさい便では、新鮮な野菜をお届けする中で見えてきた問題やニーズに対してもサポートしています。
自転車の提供、通訳、引っ越し、傾聴などのボランティアに学生さんなどにかかわってもらっています。
ご寄付は、野菜の購入だけでなく、運送代やボランティアの方の交通費などにも活用させていただいています。ぜひご協力お願いいたします。
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「土に触れ、ウクライナを想う。」農業体験レポート②

元CODE理事の村上忠孝さんのご協力で、11月から西区の畑でウクライナ人のLさんとCODE学生スタッフが毎週農業体験をさせて頂いています。
きっかけは、Lさんの「ウクライナでは畑が身近にあったのに、神戸は都会でそのような場所が近くにないのが寂しい。」というひと言でした。
活動の様子と参加したスタッフの感想をご紹介します。この日はLさん、CODEスタッフの山村が参加しました。(植田)

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これまで「農業と国際協力」や「丹波での農業フィールドワーク」、「食育プロジェクト」を通して、農業と国際協力の関係性や人と人との繋がりの基本に農業があることは体験し知り感じていました。それを、今回Lさんと一緒に農業をすることによって、自分自身も体験し改めて確認することができました。また、農業の奥深さも改めて感じました。行った農作業としては、ビーツの種を植えるという至ってシンプルなことだが、植え方一つ、土一つに意味があり、なぜこの土を使うのか、なざ、わざと間引くのか、なぜ水は池から引いてきたものを使うのか、常に「なぜ」がつきまとう時間でした。この「なぜ」を考えることが非常に大切で、「なぜ」から見えてくる食料自給率の課題、環境問題、農薬の安全性、慣行の農業などがあり、種一つ植えるのに様々な要素が関わり合っているのだと感じました。
(山村太一)

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