月別アーカイブ: 2022年8月

No.31-ウクライナ編⑲

「あなたで二人目」
そう言ったのは神戸市内に暮らすウクライナ人Vさん。娘のZちゃん(5歳)と二人でウクライナのジトミールから友人を頼って避難してきました。
この日は、野菜とヤフー㈱さんから提供していただいたテーブルやイスを大阪大学の学生さんと届けました。Vさんに「元気?」と聞くと、「何とかね。毎日、仕事と育児で慌ただしく過ぎていくわ」と返ってきました。「日本人の友達はできた?」と聞くと、働いている幼稚園で英語のできる人がいて、「その人ぐらいかな」、そして「あなたで二人目よ」と言ってくれました。

ウクライナから避難してきて約4ヶ月。仕事と育児に追われ、友人もあまり出来ずに日本で暮らしているウクライナ人母娘がいます。「先の事はだれにもわからないわ」とVさんは言います。この言葉は、初めてMOTTAINAI野菜を届けたウクライナ人の男性が5月に言っていた言葉と同じです。それは故郷ウクライナの状況や日本での暮らしが今も変わっていない事の表れではないかと思います。
帰り際に娘のZちゃんに「名前覚えてる?」って聞くと、「YOSHI !!」と元気に答えてくれました。
(吉椿)

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MOTTAINAIやさい便では、新鮮な野菜をお届けする中で見えてきた問題やニーズに対してもサポートしています。
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No.30-ウクライナ編⑱

ウクライナから国外退避されて神戸市内に住んでいる方々の引っ越しが続いている。多くは「プーチン大統領率いるウクライナ侵攻」以後、ポーランドやドイツを経由して、1~2カ月以内に神戸市内に避難してきた人たちが少なくない。とにかくスーツケース一つで、避難してきた人たちは、兵庫県や神戸市の計らいで、取り敢えず企業から提供を受けた住宅を斡旋されて住んでいる方と、意外に多いのがもともと神戸市内に住んでおられる方を頼って住んでいる方だ。今、その人たちは県住もしくは市住の空き室の入居が決まり、引っ越しが始まっている。

先日(7月30日土曜日)、中央区に住むOさんというこの8月で2歳になる男の子と暮らしていた方の引っ越しだった。同じ中央区へという近い距離だが、軽四2台に満載で運んだ。引っ越しされる方、みんなに共通するのは、来た時は大きなスーツケース1個という様相だったのが、今度はかなりの生活雑貨が増えている。新しい住まいに、エディオンが、炊飯器、扇風機、掃除機、電子レンジなどを提供してくれたようだ。ただ、まもなくの引っ越しは予定されていたのか、大きな家具はない。でもOさんの場合、新しい市住に入ると 大小二部屋の4DKの部屋で、海も近く、住宅の下には公園もあり、2歳の子どもにとっては嬉しい遊び場付きの住宅となった。

このOさんの引っ越しには、CODEの関係者、Oさんの友だちと大勢で加勢し、終わった後にみんなで写真を撮った。Oさんの関係者だけで撮るときに、Oさんはウクライナの国旗を拡げ、「いつもウクライナを想っているの!」とニコニコでした。

でも実は、Oさんにはウクライナのキーウ近郊に家族(主人、両親、兄弟)がいて、親戚の方も近くにいる。「家族とは連絡をしているが、電話で話している最中も、サイレンが鳴り、すぐに避難しなくてはいけない日々で、心配」と語っていた。ただ、いつも引っ越しを手伝っていて気がついたのは、大きなスーツケースのコマが必ず壊れているということだ。きっとこれは、避難の道中、スーツケースを引っ張りながら、かなりの距離を歩いたことを物語る。Oさんの場合は、まだ乳飲み子だった彼を抱っこしながらの避難なので、かなり耐え難い疲労と闘いながらの避難だったのだろうと想像する。

外出はコンビニくらいにしか行かないという狭い範囲での生活だが、慣れて来たのか、まもなく2歳の彼を保育園に送った後は、再々区役所に行っていろいろな手続きをしているそうだが、「みんなが助けてくれる!」と嬉しそうだ。

Oさんとは、LINEを使ってローマ字で会話をしているが、とても明るい方でこちらが癒される。野菜を配達するだけだが、まもなく2歳になる彼に会うのも楽しみの一つになった!
(村井)

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