つぶやきレポート「インドネシア被災地の今」 Scene.12
最大の被災地、バントゥル県にイモギリという地区がある。中心部を通る幹線道路から少し入ったジャヤン村を訪ねた。外からはよく見えなかったが、集落の中に入って初めて被害のすごさに驚いた。多くの村は、このように屋敷林と呼ばれるヤシやバナナ、マンゴーなどの生活に有用な木々を家の周りに植えている。その為に外部からは村の全容が見えにくい。
【写真】ジャヤン村の隣組長のカミジョーさん |
このジャヤン村の第1RT(57世帯、250人)長であるカミジョーさん(55)は、ベチャと呼ばれる輪タクの運転手で17キロ先のジョクジャカルタの町まで自転車を走らせるそうだ。この日、カミジョーさんは見る影もない自宅のガレキの片付けに追われていた。「毎日、ガレキの片付けで夜は疲れてよく眠れるよ」と気丈な言葉を口にしていた。今はガレキの中から引っ張り出した資材で建てた掘っ立て小屋で6人の家族と親戚の2家族と共に暮らしている。また、このRT内では、4人の方が亡くなっているそうだ。「子供たちが余震で怖がってね。。。」とぽつり。。。
ほとんどの被災者の人々は、今なおガレキの中で余震に怯えながら暮らしている。その事を忘れないで伝え続けていく事もひとつの支援なのかも知れない。。。