<現地調査から>
インドネシア、ジャワ島中部地震被災地に入ったスタッフは、中長期的な復興プロジェクトを模索するため、現在被災地で積極的に情報収集や調査、そして関係機関との情報共有をしています。
現地からの情報によりますと、学生ボランティアが活発に活動をしているようです。各大学のサークルレベル(15人~20人)で、大学の前にテントを張り、そこをボランティアの拠点として、バイクなどを使って物資を運んでいます。ガジャマダ大学は2500人くらいの学生が組織的にボランティアをしているそうです。
バントゥールの生活環境は、もともと穀倉地帯なので、お米やとうもろこしなどは自分で食べる程度を作っているようです。他には野菜を仕入れて市場などで売る卸業やジョグジャの工場などの労働者などが多いようです。集落は幹線道路沿いにも多く、家と家の間に椰子などの木があるので外からは被害状況は見えにくく、集落に一歩入ってみると尽くつぶれています。壁は非常に脆いレンガを土でつないでいて、柱や鉄筋はまったく入っていません。また50年前に建てたという家も多いようです。最近建てた家も鉄筋の入っているのもあるのですが、非常に細いものです。ある人が言っていたのは、最近のレンガは脆く、昔のレンガはしっかりしていると。一般的な家屋は勾配の激しいとんがり屋根に薄い瓦を乗せ木の柱で支えており、壁はレンガを土でつないだものが主流のようです。
文化的なことに関して、まずジャワ舞踊研究所(ジョグジャ市内)が一部被害を受けています。この研究所はジョグジャに二つしかない伝統舞踊の学校(先生10人、生徒約100人)で、貴重な文化を守ることが目的でした。バティックでは、バントゥール県のイモギリといいう地区で職人たちの工房が被災しているようです。
さまざまな側面から被災地の様子を調査していますが、また現地からの情報が入り次第報告いたします。
*関連団体の動き*
日本国際ボランティアセンター(JVC):アジア・中東・アフリカの10の国・地域で支援活動を行っている国際協力NGOです。インドネシアのジャワ島中部地震においては、現地NGOを通しての支援を開始しました。詳細はHPをご参照下さい。http://www.ngo-jvc.net/