九州で発生した豪雨災害は、コロナ禍によるボランティア不足で未だ厳しい状況にありますが、お隣、中国でも6月初旬から2か月間ずっと降り続いている雨によって大きな被害が出ています。中国全33の省・市・自治区のうち江西、安徽、湖北などの27の省や市が、洪水の被害を受け、者・行方不明者158人、被災者は5400万人以上になっており、1998年の長江の大洪水(死者4000人以上、被災者約2億3000万人)以来の甚大な被害になっています。長江上流の重慶では、数日前の雨で700棟が倒壊し、約4300人が避難していると報道されています。
新型コロナウイルス感染症が、最初に爆発的感染をした湖北省武漢市でも、市内を流れる長江が氾濫し、市内に被害も出ています。
国際アライアンス「IACCR」で出会った武漢のNGOのXさんは、「武漢は、今はそこまで深刻な状況にはないが、感染症対策と洪水対策を同時に考えなくてはならないという難しい対応を迫られている。」、「政府の対応は強大だが、NGOなど民間も力を結集している!」と語ってくれました。
今、世界では新型コロナウイルスの猛威は、未だ衰えていません。そして、南アジア、東アジアでは豪雨による水害が多発しています。感染症と災害の狭間で、それぞれの現場で生まれてくる智恵や経験を共に学び合い、共に支え合う時なのかもしれません。(吉椿)