ミャンマー・サイクロン被災者支援ニュースNo.11

救援ニュースNO.9でお伝えした、ミャンマーを訪問中の国連事務総長が軍
政トップとの会談で、23日「すべての救援組織を被災地に受け入れる」との
合意を得たという報道がありました。
その後援助団体の入国が進んでおらず、特に被害の大きかったイラワジデ
ルタへの外国人の訪問を軍事政権が極端に制限しているとの報道もありま
した。
下記の国際NGO、CAREのレポートからは災害弱者である女性、子ど
も、高齢者の死亡率が高く、それだけに少数者でもある生存者への配慮が
特に大切であることがわかります。
<以下はCODE翻訳ボランティアさんからのものです。>
情報源:CARE  2008.5.16  レポートより抜粋・要約
・イラワジデルタの貧しい農民が、まもなくやってくる雨季にむかって米作りの
ための植え付けをする能力は、サイクロンの影響を受けて大変落ちている。
ひどい災害のせいで、必要とされる種、肥料、荷車用の動物、そして労働力
などが不十分になっていて、それらがこれからの農作業にひどく重大な影響
を与えることになる。
・最近の見積もりでは、イラワジ区域の130,000戸とヤンゴン区域の117,000
戸の農家がサイクロンの影響を受け、収穫高の全被害は、585,000トンの備
蓄分を含む約718,000トンと見られている。
・CAREのスタッフは食糧や水、その他の緊急物資を80,000人以上の人々に
配ったが、強い雨で被災地に近づくのは困難だった。ヤンゴンではオートバイ
で被災地へ近づいたが、雨で道路状況が悪化しているところでは小さな船を
雇って近づいた。
・以前は200人が住んでいた村に、今では5人か10人しかいないというところ
もあって、コミュニティの壊滅は衝撃的といえる。
・最もひどく被災した地域では、死亡者の90パーセントが女性や子供そして
高齢者である。
 キャンプには多くの大人がいたが、子供や高齢者の数はとても少ない。多く
の子供が溺れて、命を失ったとみられる。ある村では500人の生存者すべて
が大人だった。
 多くの女性と子供は男性のように速く走ったり泳いだりできないので、洪水
に押し流されてしまった。早く動くことのできない高齢者は家の中で逃げ場を
失って亡くなった。
・CAREのスタッフは、避難所に着いて災害弱者である生存女性達に出会
い、話を聞くことで、特に女性のための衛生用品のように今一番必要とされ
ているものは何かを汲み取り、どのような援助が必要かを決めるよう努力して
いる。
・ヤンゴンとイラワジデルタの最悪の被災地に配っている家族用緊急救援
キットは、ミャンマーの平均的な家族の大きさである5人家族用に作られてい
る。しかし生存者達がCAREのスタッフに言うには、無傷で残っている家族は
とても少ない、ということだ。
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