No.15-ウクライナ編⑨「結局、共助」

「暑っ!」部屋に入った瞬間、そう感じました。
それを察したVさんから「エアコンがないの・・・」という言葉が返ってきました。 先日、野菜をお届けしたモルドバ人Oさんから「あまり知り合いもいないウクライナ人の母子がいるの。野菜を届けてあげてくれないかしら」と紹介されて、この日Vさんに「MOTTAINAIやさい」をお届けに行きました。

Vさんは、4月にウクライナ・ジトミールから5歳の娘と共に日本に避難してきました。日本に住む友人の誘いで神戸に来て、最初は友人宅にお世話になっていましたが、3週間前に今の公営住宅に移ってきました。2DKの古い公営住宅でWiFiやエレベーターはありません。Vさんたちは、1階に住んでいますが、部屋の中にはエアコンがついておらず、小さな扇風機一つ回る中、そこで5歳の娘さんが出来合いのピザを食べていました。
こんな状態では熱中症になると思い、「行政には言った方がいいよ」と言うと、「すでに言ったわ。でも、対応してくれるのは8月になるって・・・」とこの猛暑の中、1か月以上待たなくてはいけない事を嘆いていました。

その後もメールで「僕の方からも行政にプッシュしようか?熱中症には気をつけてね」と送ると、「ありがとう。友達が窓枠につける冷風機を明日持ってきてくれることになったの」と返信してくれました。結局、ウクライナ人同士のつながりで問題を改善しようとしています。

日本に避難してきているウクライナ人たちは、在日のウクライナ人たちも含めたSNSのグループで情報共有し、助け合っています。公助の隙間を埋めるのは結局、友人知人同士の共助なんだと27年前のKOBEの震災を思い起こさせました。
(吉椿)

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MOTTAINAIやさい便では、ウクライナの避難者、アフガニスタンの退避者、ベトナムの留学生・技能実習生などの新鮮で美味しい野菜を買い取って届けています。皆さんの思いを野菜にして届けます。ご支援・ご協力お願いいたします。
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