月別アーカイブ: 2005年10月

中南米ハリケーン支援 第3報(10/27)

 CODEが支援する中南米ハリケーン被害についてCODEの海外研究員であるメキシコのクワテモックさんより連絡がありました。下記に邦訳したものを掲載いたします。
10月25日
 過去数年の間に多くのハリケーンが来ましたが、毎年一つぐらいが最も高いレベル5に達しています。(それに比べて)今年は6つのハリケーンがレベル5を記録しました。これは驚異です。
 昨日Chiapasで71人の遺体が発見されました。Cozumel、Isla Mujeres(Island of women:女性の島)、Cancunといった楽園は幻だったかのようです。ほとんどの業務(service)はストップし、食糧と持ち運び可能な水が不足しています。それに、多くの小さな町が実質的に地図から”消えて”しまいました。
 現在犠牲者を助けるために大仕事が始まろうとしています。長い道のりです!ユカタン半島地域には150万人もの被災者がいます。何千件もの家が破壊されましたが、私たちがそれよりももっと気にかけているのは大勢の人々の生計が絶たれてしまったことです。例えば農民はプランテーション農場を失い、漁師はボートなどを失いました。この大悲劇を前にして、この国全土が衝撃を受けています。私たちは可能な限りのあらゆる支援を集めようとしていますが、ご存じの通り、私たちに出来ることは困っている人々のニーズを満たすのに決して十分ではありません。私たちはいくらかの物質的・精神的支援を提供することが出来ますが、被災者の生活を立て直すには何年もかかるでしょう。個人的な被害(personal losses)や、親族が亡くなった人々は言うまでもありません。
メキシコからクワテモックより
「中南米ハリケーン」救援募金にご協力下さい
 郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
 *通信欄に「中南米ハリケーン」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます
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CODE海外災害援助市民センター

中南米ハリケーン支援 第2報(10/25)

 今月4日にメキシコに上陸したハリケーン・スタンの被害状況についてはお伝えしましたが、新たに22日に上陸したハリケーン・ウィルマについてCODEの海外研究員であるクワテモックさんより被害状況と救援の要請がありました。
CODEはこれを受けて、ハリケーンによって被害を受けた中南米に対して37回目の災害支援を行うことを決めました。併せて、中南米ハリケーン支援のため、救援募金を行います。皆様のご協力をお願いします。
10月22日
 南米ではハリケーン・スタンからまだ復興していないが、過去150年間で最も強いと言われているハリケーン・ウィルマ(Wilma)に現在直面している。98年にホンジュラスを襲い、被災者220万人、死者1万5千人の被害を出した史上最大級のハリケーン・ミッチは420ミリの降水量をもたらが、ウィルマは590ミリの降水量をもたらしている(スタンは360ミリ)。
その直径は800キロで、直径の中にトルネードや小さなハリケーンも混ざっている。ハリケーンの目は55キロの広さがある。その風は時速300キロかそれ以上である。現在ユカタン半島(Yucatan peninsula)、特にCozumelやCancunが位置するQuintana Rooを通過していて、コスタリカやニカラグアでも雨が降っている。現在ユカタン州とCampeche州では特に警戒が必要である。スタンはChiapasの地域を6時間で通過したが、ウィルマは半島を36時間かけて通過する見込みである。
通常ハリケーンは1時間に21キロから25キロのスピードで動く。ウィルマはとてもゆっくりで、1時間に6キロから7キロかけて通過する。このことは台風が通過する場所に長く滞在することを意味する。先行きが不安で、私たちはみなとても心配している。
キューバでは、すでに50万人の人々が島の東部から避難した。ハイチやジャマイカでは、死者が出た。私たちはこの前代未聞で巨大なスケールのハリケーン、ウィルマの影響をとても案じている。
10月23日
 ウィルマは現在、メキシコ湾に向かってゆっくりとした速度を保ち、キューバやアメリカのフロリダ方面へ進んでいる。Quintana Rooでは、100万人以上の被災者が出て、電話や電気、そして道路のほとんどが破壊された。食料や水はどこでも不足している。Cancunでは水位は大きなホテルの3階まで届いた所もあり、住居も破壊され、人々は緊急に他の住居に避難する必要がある。コミュニケーションが遮断されたために、Quintana Roo, Yucatan, Campecheの多くの場所の現状についての情報が不足している。そして新たなハリケーンが現在近づいている。今回初めてハリケーンの名前が、ギリシャ文字のアルファベットを一巡した。ウィルマ(Wilma)はアルファベットで最後に使われたハリケーンの名前である。次のハリケーンはAから始まる、ハリケーンアルファ(Alpha)で、現在カリブ海で発生している。
(クワテモックより)
現地より情報が入り次第、お伝えいたします。
「中南米ハリケーン」救援募金にご協力下さい
 郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
 *通信欄に「中南米ハリケーン」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます
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CODE海外災害援助市民センター

中南米ハリケーン支援 第1報(10/10)

 CODEはパキスタンでの地震の被害状況、支援状況を報告してきましたが、今月4日にメキシコに上陸したハリケーン「スタン」の被害状況についても、CODEの海外研究員であるクワテモックさんより報告が来ました。
ハリケーン「スタン」はメキシコやその周辺国のグアテマラやエルサルバドルで大きな被害をもたらした。その後相次ぐハリケーンによる集中豪雨と土砂崩れにより、被害はさらに拡大、エルサルバドルで2日に発生した大規模な火山噴火は、状況をさらに悪化している。
8日付けのクワテモックさんのメールによると、グワテマラは洪水や地滑りで被害が最もひどい。多くの被災者は、田舎にすんでいるアメリカンインディアンで、非常に貧しい低開発地域の人々である。
メキシコでは、チアパス州、ベラクルス州、タバスコ州、オクサカ州、グエレロ州、プエブラ州、カンペチェ州の464の市政機関が被災している。110万人以上の犠牲者が避難しており、いままでのところ多くの町がまだ孤立しており、彼らが生存しているかどうかの情報はない。雨はまだ降り続いている。洪水と地滑りにより、30万の家がひどく倒壊し、橋、道路、学校や病院も同じく倒壊している。すでにチアパスに援助の要請を出している。どの被災地においても、支援のニーズが高く、そのニーズの収集に全力をあげている状態。
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CODE海外災害援助市民センター