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チリ地震救援レポート7

 チリ地震で、島民のいのちを救った12歳の少女の話をご存じでしょうか?詳しくはwebニュースを見て下さい。(http://rocketnews24.com/?p=26517#more-26517)
 概略はこうです。津波に襲われたロビンソン・クルーソー島にすむ12歳のマルチナ・マトゥラナちゃんが、チリ地震が発生したとき海岸を散歩していました。津波が島に向かってくるのを見て、すぐ家にいる父に伝えました。お父さんは、昔のチリ大地震の惨状を知っているお爺さんにそのことを伝えたところ、「あの時は、チリが廃墟のようになった」とお爺さんが話したのを、少女が聞いていました。少女は近くの公園に設置されている鐘を打ちならし続け、大多数の島民を津波から救ったという話です。
 実は偶然、今朝、ハイチに帰国しているハイチ人のおつれあいさんと防災教育のことについて「小さいときに防災教育をしていると、その子が大きくなったらきっと防災や減災に役立ちます。」と話していたところだったので、この少女の話には驚きました。
 そう言えば2004年のインド洋地震津波災害の時も、インドネシアの西スマトラ州シムル島で津波を知らせる歌があり、ある村の村長夫人がその歌を唱って村人に知らせ島民を救ったという話があります。あらためて”伝える”ということが大切だと痛感させられた次第です。
 ところでチリ地震の話題で「消防士が全員ボランティア」というのがありました。チリではプロの消防士はいないとのことです。この話しもびっくり!です。その一人は「お金にならないが、町がわれわれを求めている。火を消し、けが人を運ぶ。この仕事が好きなんだ。」と話していたそうです。(2010/3/7 神戸新聞より)
 こうして災害救援ボランティアが専門性を高め、専門家以上の仕事をするということが当たり前のようになれば、災害救援の概念はガラッと変わるだろう。最初に紹介した少女は専門家とはいえないかも知れないが、しかし専門家に匹敵するくらいの仕事をしたのではないかと言えます。阪神・淡路大震災のときも、多くの消防団員が活躍された生々しい記録が残っています。その一人の話で印象に残っている話があります。「(団員には)退路を確保しながら前進せよと指示する」とあるのです。仕事柄、ともすれば二次災害に巻き込まれる危険性が大です。リーダーとしての取るべき姿勢が問われます。いつもいのちがけの仕事をしているだけに緊張感が走ります。
 それにしても、大規模災害が相次ぎます。あらためて自然の脅威を感じざるを得ません。