チリ地震救援レポート10

引き続き、チリに入って活動をされているHuMA(災害人道医療支援会)のスタッフからの現地報告(3月13日前半)をご紹介します。
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( 3月13日)
8時にSantiagoを出発し11時30分にTalca(タルカ)に到着しました。途中、橋が崩落しており、側道に回されるなど、高速道路はまだ復旧作業が続いています。T先生からの情報と比較すると、現在は、救援に向かう車はまばらで交通量そのものは震災直後と比べると減っているのかもしれません。また道路の復旧も進んでおり、スムーズに走ることができています。
ホテルに着いたのち、ICAチリの関連施設で17グループの会長の案内でタルカにある施設などを視察しました。最初に視察した のが、日本で言う特別養護老人ホームのようなところで、これをホスピスと呼んでいました。レンガを積み上げた古い建物で天井や壁が 崩落 しているところがたくさんありました。先日の大きな余震の際に、会長が寝泊まりしていた部屋の天井が崩れましたが、幸いけが人は出ませんでした。暗い部屋に天井から光が差しているのが印象的でした。ここの利用者は120名で、先日まで敷地内の簡易の天幕の中で生活しておりました。現在は市の体育館に避難していました。次にこの体育館を視察しました。認知症の方が多く寝たきり、車いす、歩行器など様々な活動レベルの方がおられました。6名の看護師が8時間交代で常時1名勤務しており、パラメディカルとよばれる看護助手が10名弱働いています。またボランティアの医学生もいるそうです。ジェネラリストの医師が週に1回、臨床心理士が月に1回来て、利用者のフォローをしていました。
現在の体育館は天井が高く、夜や明け方はとても寒いとのことでした。現在、流行性の感染症は認めませんが、今後、風邪などの流行が懸念されます。またハトが入ってくるため、その糞による汚染が懸念されておりました。同体育在のライフラインの状況は、電気・水、携帯電話はOKでした。ガスは平時からガスボンベを使用しており、ボンベの供給に問題はありませんでした。一般の電話はありますが、携帯電話の方がよくつながるので、使用していないとのことです。一応、下水道は機能していますが、トイレは一部壊れており、簡易トイレを使用していました。簡易トイレの汚物は消毒薬(ケミカルエリミネイションと言っていました。)を入れた後に、地中に埋めて処理をするので、汲み取りは行われておりませんでした。実際のところ、便器から物が溢れそうになっておりました…。これらの簡易トイレは知り合いの施設の方から借りており、自治体からの供給ではありませんでした。また、大型水槽がありましたが、これも購入したもので、供給ではありませんでした。食糧はSEREMIと一般企業からの供給を受けており、これに関しては充足しているようです。
その後、倒壊した家屋に住んでいた人たちが避難している仮設テントを視察しました。屋根付きバスケットコートの中に近隣住民が身を寄せ合って生活していました。偶然にもタルカの市立病院に勤める家庭医が男性看護師とともに当直明けでボランティア巡回診療を行っており、話を聞くことができました。彼はタルカ市17万人の健康を担当する責任者で、現在の診療の中で多いのは、埃が要因となっていると考えられる気管支炎や喘息だと言っていました。成人の間では、流行性の下痢は認めていませんが、小児の下痢は多いそうです。ガーゼや包帯などの医療資器材や寒さをしのぐシェルターが必要だと言っておりました。

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