トンガ政府は、トンガタプ島、エウア島、ハアパイ島で行った被害調査で、今回の火山噴火による家屋被害は、全壊33棟、損壊238棟と発表しています。
現在のところ、津波や火山灰の被害のあった島は、トンガタプ島、エウア島、ハアパイ島、ノムカ島、マンゴー島などが被害を受けたと言われていますが、マンゴー島は壊滅的な被害を受け、全島民62人はトンガタプ島に避難しており、故郷の島に帰る事ができない可能性も出てきています。
今回、甚大な被害を受けたトンガという国は、日本ではラグビーや相撲の選手の出身国で知られています。
南太平洋ポリネシアの島しょ国で、トンガタプ(Tongatapu)、ハアパイ(Ha’apai)、ババウ(Vava’u)、ニウアス(Niuas)の4つの諸島からなり、陸地の総面積のは747㎢で日本の奄美大島(712㎢)より少し大きいくらいです。172のある島のうち、約40の島に人々が居住しています。
2020年のデータでは、人口10万5700人。その70%の約7万5000人が、首都ヌクアロファのあるトンガタプ島(本島)に暮らしています。
トンガは、「南太平洋最後の王国」と呼ばれ、王政が1000年以上続いています。19世紀に国王が宣教師によってキリスト教の洗礼を受け、今も国民の多くがキリスト教を信仰しています。
隣国フィジーのようにヨーロッパ列強の支配下に置かれたのとは対照的に、トンガは南太平洋諸国で最も早く統一国家を形成したことで、南太平洋で唯一植民地化を免れ、独自の伝統が今も息づいています。
(吉椿)
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