スマトラ西部地震の現地調査を行っている、人と防災未来センター研究副主幹の永松伸吾さんよりレポートを頂きましたので、ご紹介します。
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永松です。現在スマトラ地震の被災地におります(2009.10.6)。
昨日と今日の現地調査での感想を簡単ですが以下に記します。
大きく分けて3つの被災地を見学しました。
(1)パダン市内
被害は2、3階建て以上のRC構造物に集中している。
公共施設、銀行、オフィスビルなどが中心のよう。
一般の住宅や商店の被害は限定的。経済活動は完全ではないが、食事に困るようなことはない。若干物価が上がっている。
ホテルでは電気はないが水は出る。
死者の多くが、自宅ではなく、勤務先などで無くなったと見られる。救命救助活動が迅速に行われたのは、生き埋め箇所が特定しやすかったことも原因か?
不思議なことに、道路や橋脚への被害はほとんどなし。
(2)パリアマン市内
ほぼパダン市内と同じ。但し、こちらの被害は一般の住宅にも及ぶ。パダンほど大きなビルは少ない。
(3)パリアマン市郊外(パダン・パリアマン県)
山に向かう道路沿いに集落が形成されており、今回通ったNagari Limou Parat集落ではほぼ住宅が壊滅状態。ようやく支援が届き始めた段階。
(3)については、私が見た範囲だけの印象ですが、もしもこの規
模の被害がそれぞれの集落にあるとしたら(実際、県当局のデータではここは突出しているわけではないので)結構大変だという感じがします。
死者は704人、行方不明は295人となっております。
約1000人の死者という数字はもう大きく動くことはなさそうです。
2009/10サモア・スマトラ西部地震レポート-6
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