第 3 次パキスタン訪問日記No.5

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<「また地震が来る」と噂が広がり、不安で眠れない>
CBOは、男性ばかりで組織されており、女性の声を聞くことができないために、女性だけ約30人に集まって頂き、率直にいろいろな声を聞かせて貰った。一人の女性が「また地震が来る」という噂が広まっているという。「地震は、ある科学的な根拠があり、来るものです。噂に振り回されてはいけません。そのためには私たち自身が正しいことを知るために勉強しなければならないのです。自分の命は自分で守らなければ、誰も守ってくれませんよ!」と答え、ちょっと大きな声で「地震が来ても何も怖くはありません。建物さえ壊れなければこんな苦労をしなくてすんだのです。家具が倒れてこなければ被害は少ないのです」と叫ぶように言ってしまった。
阪神・淡路大震災の悔しい経験がそうさせている。「繰り返して欲しくない!」という思いでいっぱいだ。いつも地震の被災地に行くとガレキの山になっている中で、共通した現象に気付く。トイレや洗面所などの狭い空間は他が全壊でも残っていることが多いのだ。先般訪問したジャワ中部地震の被災地でも見事にその光景を見た。CBOの若い一人に、「2階建てや3階建ての建物がこれだけ壊れているのに、何故あのように残っているか分かりますか?」と残っているトイレを指さして聞いてみた。「・・・・・」だった。日本でもとりあえずの応急耐震化のためにトイレ大のシェルター建設を各家庭に進めようかと思うほどだ。しかし、私たちもこんなえらそうには言えないのだが・・・・・・。