ムザファラバードの現地NGOが支援しているKatkair村を訪ねた。市街地から約三時間。山の斜面にへばりつくように建っている家々を見ながら、デコボコの未舗装の山道を進む。このKatkair地区は7つの村からなり、3000世帯、約2万2千人が暮らしている。その中心であるKatkair村(700世帯、約5300人)に到着すると地区長や村長などのリーダー達が出迎えてくれた。
この村ではオランダのNGOの協力で住宅再建を行っている。建設中も含め、すでに450棟建てている。UNなどのアドバイスでトタンなどの軽い屋根を使い、壁は下部を伝統的な石組みで積み、上部は軽い素材を使う事で崩れても下敷きになって死ぬ事はないという。家屋の耐震性には疑問も多いが、それなりの工夫はされているようだ。
ここでは1棟の家(7万RS、約14万円)を6日間かけて4人の大工、2人の石工、10人のボランティア(地元住民やムザファラバードの学生など)で一緒に建てているそうだ。その為か、地元のリーダーや住民の関心が非常に高い。日本の神戸や中越などの経験を話すと穴が開くぐらいにじっと顔を見て、話しに聞き入っていた。「こんな経験は初めてなので地震大国、日本の復興の経験を共有したい」という声も聞こえた。今後、石工のトレーニングを考えているらしい。「外国のNGOは災害救援の経験があり、地元のNGOは地域の状況を把握しているので、一緒にやれるといいね。」と現地NGOの代表が言っていた。
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