つぶやきレポート「パキスタン被災地の今」  Scene.21

 ムザファラバードでは、三月末にテント村が閉鎖されるのを機に元いた村に帰る人々が出始めた。「どうして帰らなくてはいけないんだ。」「早く村に帰りたい。」「帰ってどうやって生活しようか。」「テント村を追い出されるようだ。」とそれぞれの思いを胸に抱えながら。。。そんな中、「CAMP JAPAN」で暮らしていた被災者家族の帰還に伴って村に連れて行ってもらった。車で山道を約1時間半。カリアバードという集落だ。道路から急な斜面の谷沿いに点々と家が建っていて、日本でいう村とは少し違う印象を受ける。
 Qazi Shafeer Ahmedさん宅でお話を聞いた。おばあちゃんから孫たちまで4家族、23人で共に暮らしていて、若い人は石工などの仕事をし、女性たちは自家消費用の米、小麦などの作物を作ったり、牛(この地震で5頭亡くなった)や鶏などの家畜を養って生計を立てている。ほとんど全壊した家のすぐ横に元々家を建てる為に買っておいた木材を使って仮設の小屋を建てていた。
食料は地震前からストックしていたのでほとんど困らなかったらしいが、地震後2,3日、山の水が出なくなったという。今は時折出てくる水を生活用水として使っているそうだ。
地震による被害は数字には換算できない様々な形で彼らの暮らしに影を落としている。彼らの暮らしをじっくり知ることから始めるしかない。その中にこそ復興へのヒントがあるのかもしれない。
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