ミャンマー・サイクロン被災者支援ニュースNo.19

下記に紹介するAAIのように、災害時の緊急支援に高い能力のあるNGOが、現地に
入れないという現在の状況はたいへん残念です。軍事政権が援助要員の受け入れ
を制限していることはもちろん問題ですが、こういう災害が起きる前に国や国際機
関、また民間の人々同士の交流を行う努力が必要ではないかと考えさせられまし
た。
<以下はCODE翻訳ボランティアさんからのものです。>
情報源:Australian Aid International (AAI)   2008.5.29レポートより抜粋・要約
・AAIは災害時、遠隔地で近づきにくい地域へその場にふさわしい医療支援を行う国
際的な医療NGOである。被災地への立ち入りと援助活動には、保健、警察、防衛な
どの政府機関の許可を得てからさらに地元街区当局の許可が必要である。これま
でミャンマー国内では知られていなかったNGOのため、今回、潘国連事務総長が国
際支援要員派遣への打開策を打ち出してくれると同時に先遣隊は許可を求めた。
今のところ(5/29現在)医療チームのメンバーはバンコクに集まって、ヤンゴンにいる
他のチームと合流するためのビザを待っている。
・地元のNGOや教会やコミュニティ組織は、自分の地域の住民だけでなく、避難所
にいる他の被害の大きい地域の人々も同様に面倒をみていた。また変わってしまっ
た水路を何とかたどって救援物資を届けていた。しかし状況は安定とは程遠いもの
である。とくに飲料水の問題が重大なままである。イラワジデルタの人々は一般的
に浅い井戸を使い、飲料用のため池から水を集めていたが、これらの水源はサイク
ロンの高潮で汚染されていた。今、人々は水を原因とする病気の媒介生物のいる危
険性が大きい排水から水を集めている。彼らが新しい水の在り処を探し当てるのは
とても困難なことである。
・AAIはコミュニティベースの要求にそって活動し、移動診療所をイラワジデルタにお
いて近づくことのできる場所に開設して、質の高い災害医療を提供する予定にして
いる。