【インドネシア・ムラピ火山噴火】現地パートナーからの情報5

インドネシア・ジャワ島のムラピ火山の災害による死者は、これまでに304人となりました(Jakarta Post、11月21日)。避難者は最大時で40万人に上り、火砕流や溶岩により家や家畜を失った人もたくさんいます。政府は避難者向けの仮設住宅300 軒の建設を始めました。これは、より火口近くに住んでいた人から優先的に提供されますが、ゆくゆく3000~5000軒を建てる計画です(同、11月22 日)。
噴火活動はしだいに沈静化し、避難場所から自宅に戻る人が増えているようですが、「いつもとは違う」火山の様子に、まだ安心できない状況が続いています。
ジョグジャカルタのAさんからの報告をご紹介します。
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11月19日
いま、状況が少し落ち着いてきて、多くの人たちが家に帰りつつあります。
人々は先が見えないキャンプ生活よりも、壊れた家のほうがいくらか良いと感じるのでしょう。だから、いまPrambananというキャンプからは31人の子どもたちが、Muntilanでも17人の子どもたちが、既に自分の村に帰っていきました。
ただ、こうなると、食べ物や水もありませんので、各々の村に物資を届けねばならず、複雑になります。また、子どもたちは今、1メートルもの高さの火山灰にまみれた廃墟に住んでいます。ですから呼吸器系の問題が出始めており、病院に行かなければならない人もいます。
支援活動をしている人たちは、ただこうした避難者のケアをしたり、食事を提供したり、余興を提供したりすること以外、次に何をしたらいいかわからない状況です。
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11月23日
冷えた溶岩が洪水となって、Magelangエリアを襲っています。
少なくとも数千平方メートルの農地が、1~2メートルもの深さの溶岩と大きな岩石に埋もれています。自分達の村に帰ろうと決心した人々の多くが避難キャンプへと引き返さなくてはならず、また、多数の人々が傷つき入院を必要としています。
これは次の災害の始まりにすぎません。雨がたくさん降っているので、冷えた溶岩の洪水がきっとまた起こり、ムラピ山の周りの地域を襲うでしょう。本当に恐ろしいことです。
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人々がキャンプサイトから自分の村に戻り始めたことで、支援の対象地が分散することになります。しかし、そのような隙間ができても、なお一人ひとりの被災者にマンツーマンの対応をしようと取り組んでいるグループもあります。
CODEは引き続き情報収集を続けていきます。