舟曲県県城のメインストリートのビルも2階ほどまで水に浸かっているのがTVの映像から確認される。報道によると2m以上の土石流に襲われ、県城の3分の2の面積が埋まったという。また、地震の被害かと思うほどにビルが倒壊している姿がその激しさを物語る。7日の夜からビルに閉じ込められていた被災者たちの中には、水が引き始めた9日、二日ぶりにようやく救出された人々もいる。
9日、温家宝首相が現地入りした。土砂に埋まった現場で必死の救助活動が行われる中、温首相は、ガレキの隙間から被災者に「頑張れ!」と声をかける姿や負傷者を見舞う姿が報道された。今もガレキの下で救援を待つ人々がいる。雨が降ると再び土石流が発生すると言われる中、一刻も早い救出が望まれる。
舟曲県城の周辺は急峻な山々に囲まれ、その間を縫うように白龍江が流れている。7日の夜から降りだしたゲリラ豪雨は、周辺の山々に地滑りを引き起こし、その土砂は白龍江へと流れ出し、「暴れ川」へと変貌させた。
実は、舟曲県は、2008年5月の四川大地震の甘粛省の被災地8県の1つ「重災区」である。9日夕刻のCCTVのニュースでは、舟曲県周辺は、地滑り、土石流、地震の多発地帯であるとし、2008年の地震で山肌が緩んでいた事が、今回の土石流災害を拡大させた原因の一つであると報道した。
甘粛省土石流災害レポート2
コメントを残す