アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—41

「前号NO40」でアフガニスタンから国外退避をされ、偶然当事務所の近くに住んでいる3人のご紹介しました。うち一人は第三国のドイツに行かれました。またもう一人は、アフガニスタンに残してた奥さんを日本に連れてくるために、一度アフガニスタンに戻りました。今、神戸に住んでいるのはSさん一人になっています。前号で紹介しましたように、Sさんは奥さんと3歳の息子さんをアフガニスタンに残したままです。

当事務所の近くに住んでおられることがわかって以来、コープこうべさんから寄贈されたお米や兵庫県たつのや丹波からのフードロス新鮮野菜を、週一回のペースで届けています。
届けたついでに、いつも少しの時間ですが日本での暮らしのことやアフガニスタンの故郷のことを話題にしています。CODEが2003年からアフガニスタンのぶどう農家を支援してきたこと、日本で有機栽培を学んだこと、その後は有機栽培ぶどうからのレーズンを日本に輸入して、CODEがネットで販売していることなどをお話しすると、「私の祖父も大きなぶどう園を持っていて、ぶどうを栽培しているよ!」と言われ、「これまた偶然だなぁ・・・・」とビックリしました。Sさんは、私たちがSさんを当初訪ねた理由はビジネスとしてアフガニスタンのレーズンを扱っていたが、昨年の政変以来ぶどうの入荷が途絶えてしまったので、何かいい知恵がないかと相談に来たと思ったようで、それで祖父がぶどうを栽培しているよ!という話に発展したようです。残念ながら私たちが扱っているぶどうは、有機栽培で育てたものなのでお世話になる訳にはいかないという結果になりました。

先日訪問した時に、「アフガニスタンに残している奥さんと子どもは、無事日本に迎え入れられるようですか?」と尋ねたら、「難しいですね!!」と言われたので、「余計なことを聞いてしまった。」と反省させられたのですが、手続きなどの問題なのかと考えていたら、「言葉のこととか、食事などの生活習慣、子どものことなど・・・・・」と寂しそうに言われました。
こうして国外退避ができても、その国で暮らすことにも大きな壁があることを、私たちは理解しておかなければなりません。

さて、ロシア・プーチン政権がウクライナに進攻して以来、マスコミはじめあらゆるメディアもこのニュースばかりです。もちろん、今、最優先の国際社会の問題であることは間違いないでしょう。
決して「恨みがましく」いう訳ではありませんが、昨年の8月15日にタリバン暫定政権が統治をはじめて以来、アフガニスタンも人道支援が必要で厳しい状態が続いています。日本政府は、ウクライナからの“避難民”受け入れには、これまでの難民受け入れ対策では考えられないほど、スピーディーかつ手厚い(というほどでもないが)政策を打ち出しています。是非、アフガニスタンからの難民受け入れも同様の政策を打ち出して欲しいものです。

今朝(3月24日)の朝日新聞で、タリバン暫定政権が女性に対する就学について、一旦中・高までは認めていたのですが、新学期の当日の朝になって許可を撤回したというニュースが報道されていました。国際社会の関心が薄れつつある状況で、タリバン暫定政権の対応が後退することに心配せざるを得ないのです。引き続きアフガニスタン支援にもご協力をお願いします。
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

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