2021年8月31日、アメリカがアフガニスタンから完全に撤退し、タリバンのムジャヒド報道官が、「米兵が去り、われわれの国は完全な独立を勝ち取った」と独立宣言を発表してから、1ヶ月余が経った。
「『学校に戻りたい』、授業再開を家で待つアフガンの女子生徒たち」という見出しで、学校に行きたいという切実な思いが伝わって来る。「女子生徒らは、兄や弟が学校に戻る中、家で待機することを余儀なくされている。カブールで学校に通っていたマルワさんは、『女子を学校に戻らせてほしい。(女性)教師も学校に戻り、女子生徒を教えられるようにするべきだ』『私はアフガニスタンの人たちと国のために、そして家族のために、いつか優秀な医師になることを夢見ていた。今は、自分の将来がどうなるのか全く予測がつかない』」(ロイター10月1日配信)と。
当NGOは、2003年にカブール市内で活動する「女性センターR○R○」を支援してきた。2001年にタリバン政権が崩壊した後、国連機関や各国のNGOが支援して立ち上がった「女性センター」がかなり目についた。寒い冬に小さなストーブ一つで暖をとっていたのを見かね、少し大きなストーブをプレゼントした。なんと援助の内容について交渉する相手は、中学生と高校生くらいの男性だった。また、英語を教えている先生は、中学生の女の子だ。パキスタンのペシャワールの難民キャンプで避難生活を送っていたときに、英語を学んだと言っていた。女性ではないが、他にも難民キャンプで運転免許を取得したりと、詳しい事情は分からないが、ほんとうに逞しいと感じさせられた。
ここで学んでいる女子は、下は小学校の低学年から50歳くらいの女子ばかりだった。小さな女の子は、ほんとうに目を輝かして学んでいたことを思い出す。あの時はUnicefが力を入れ、それまで学校に行けなかった子どもたちを約300万人以上も復学させた。ただ、カブールのような都市への復学が中心だったと推測するが、地方に行くと特に女の子は「学校には行かなくていい。家の農業のお手伝いをしなさい!」と学校に行けなかった子どもたちが少なくなかっただろう。
タリバンの女子に対する教育環境は、また20年前の状態に戻るのだろうか・・・・・?
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)