昨日の本アフガンレポートで「日本政府が育成を支援してきた女性警官を含め、女性の政府職員についてアフガン社会に『必要だ』と認める見解を示した」ことを紹介しましたが、あろうことか、CNN7日のデジタルニュースで次のようなニュースが流れました。「タリバンが妊娠中の女性警官を家族の前で殺害した」と。
ここ連日国内のニュースでも「タリバン統治下での女性の抑圧に関する懸念が一段と高まっている」ことが報じられていますが、先の事件は絶対に許せないことです。タリバンは「女性の死に関与していない」と報道には釈明しているようですが、この事件が起こったことは否定できないでしょう。同CNNによれば、息子さんは、「実行犯を見つけ出して裁判にかけるよう政府に要求。何も対応がなされない場合、私的制裁に訴えざるを得ない可能性があると警告した。」とのことです。先日も、女性が教育や就労機会の自由を!とデモが行われたことを触れました。こうした女性の行動に、圧力をかける意味も否定できないのではないかと思われます。というのは、昨日9月6日のJIJI.comによると、「アフガニスタンで権力を掌握したイスラム主義組織タリバン(Taliban)は4日、私立大学に通う女子学生に対し、『アバヤ』と呼ばれる長衣と、顔のほとんどを覆う『ニカブ』の着用を命じた。教室も男女別とし、少なくともカーテンで仕切ることが義務付けられた」と報じているのです。
ちなみに「ニカブ」はブルカのように全身をすっぽりと覆うものではなく、目以外の顔全体を覆うもの。同時事は、「近年、首都カブール市内ではブルカやニカブを着用する女性はほぼいない」とのことで、確かに私が出入りしていた2002年から行くたびに、女性の服装が変わってきていると感じた記憶があります。でも、カブール市内をチャーターした車で走っている時に、女性が同乗している時は、窓から硫酸をかけられるという事件が相次いだので、全体に窓を開けてはいけない!」と注意されたことを思い出します。
また「タリバン(Taliban)の教育担当責任者は29日、女性が大学で学ぶことは許されるが、男女が同じ教室で授業を受けることは禁止すると発表している」(8月30日JIJI.com)
「アフガニスタンでは、この20年間で大学進学率が上がり、特に女性の進学が増加。女子学生は、これまでは男子学生と並んで授業を受け、男性教授のゼミを受講することもできた。」とも(同JIJI)
やはり、特に女性にとっては以前のように恐怖政治が敷かれるのか・・・・・、恐怖と不安が消えない日々が続くような予感がします。
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)
アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—18
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