アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—9

最悪の事態が起きた。カブールの国際空港近くで、自爆による爆発事故が発生し、警備中の米兵13人を含む市民も多く巻き込まれるという惨事となった。IS支部組織「イスラム国ホラサン州」(IS-K)が犯行声明を出している。こうしたことは米国の完全撤退が完了するまでは続くのではないかと懸念される。
こうした厳しい状況の中で、関係国の国外退避行動は終了した国もある。(ロシア・フランス・ドイツ・イギリス・オランダ・ベルギー・イタリア・カナダなど)他方、韓国・インドネシア・トルコは継続しているようだ。こんな時に、日本のことだけを考えるのはどうかと思うが、今のところ邦人1人、アフガニスタン人10数名と報道されている。でも日本政府は27日、国外退避活動を継続すると発表している。関係者は文字通り必死に関与している。さも恨みがましく見るのもどうかと思いながらも、韓国の退避作戦を紹介したい。
「『ミラクル作戦』韓国390人救出」という見出しで、28日付け毎日新聞に詳しく報じている。内容はこうだ。「米国が現地で契約するバスを6台確保した。タリバンと米国は事前に指定したバスは空港に入れることで合意してしていたからだ。大使館の連絡網を通じて、市内に散らばって待機させたバスの位置と集合時間を退避希望者に伝え、全員をバスに収容。さらに米軍兵に同乗してもらうことで、タリバンの検問を通過した」とのこと。
今回は、NGO関係者もそれぞれが独自で発信し続けた。それを各地のネットワーク団体も広いあげて声明としてまとめ、一方では個々にもさまざまなメディアを通して声を挙げられたようだ。きっとそうした声が、政府関係者の目に止まり、異例の速さで政府が動いたのではないかと思う。おそらく、誰もが「誰一人取り残さない!」と動いたのだろう。残念ながら現地には日本人も、国外退避を望むアフガニスタン人も残っている。まだ終わっていない。厳しい情勢だが、「誰一人取り残さない!」を実現するために、できることをしたいと思う。
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

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