ミャンマー・サイクロン被災者支援ニュースNo.9

今朝の新聞各紙に国連事務総長が22日からミャンマーの最大都市ヤンゴン
に入り、軍事政権首相と会談し、国際社会からの人道援助を求めたが、
同首相は「被災者支援の局面は終わった」として援助人員の受け入れを拒
んだとの報道がされています。食料、物資などの援助とその公平な分配は
災害救援において欠かすことのできない要素であり、一刻も早い受け入れ
が期待されますが、多くのものを失って今懸命に生きている被災者の心の
ケアもまた重要であるということを下記のレポートは伝えています。
<以下はCODE翻訳ボランティアさんからのものです。>
情報源:UNICEF  2008.5.15 記事より抜粋・要約
「災害から生き残ったことが、大きな不幸だ」
(Ma Su Su(仮名)と3才の娘はPyapon 郡のLeikkukoneパゴダ(仏塔)に他
3,000人の生存者とともに避難している。彼女は夫と1才の娘を失ってこれか
ら先のことを考えられない。)
「私達の家はすぐにばらばらになって流されてしまった。私達は高い所に走っ
ていこうとしたけれど、壊れた家や木にぶつかってしまい、二人の娘を抱えた
まま水に落ちてしまった。そして娘が1人腕から落ちて水に流されてしまった。
夫は娘を追って泳いでいこうとしたが、その後、私は二度と彼を見ることはな
かった。」
このパゴダは嵐の当日の夜から避難所になっている数少ない場所のうちのひ
とつである。ここの状況についてA.Shin Nandamarlarは語った。「ここではすべ
ての人々に十分な物がないので、あるものを皆で分け合っている。最初、ここ
には約3,500人がいた。その後、何人かは離れた家族を探しに自分の村に
戻っていったので、今この僧院には3,000人だけがいる。何人かは夜だけここ
へ戻ってくる。」
郡の幹部は食料を配給しているが、まだ足りず、ミャンマー赤十字やUNICEF
は非常物資を被災地に急いで配給している。水質浄化の錠剤、下痢や脱水
症のための経口補水塩、救急箱、必要な薬、避難場所のための防水シート、
他基本的な生活必需品などである。
サイクロンの惨事の後の一週間、Pyapon郡には45の仮設集落に17,000人が
いた。幹部は他の郡の避難所に僧院から移るよう勧めていた。しかし、他の
女性の生存者達とささやかな友情関係ができたMaは立ち去ることを渋ってい
る。「ここの生存者達は食料や飲料水を求めて必死にもがいている。私達は
愛する人とあらゆる持ち物を失くした。今私が持っているすべてはこの娘だけ
だ。人は、あなたは災害から生き残ったと言うけれど、今はそれが大きな不幸
だ。」と彼女は言った。
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