No.32-ウクライナ編⑳

先日CODEの呼びかけで、「ウクライナ-日本交流会」を開催し、ウクライナからの避難者およびモルドバ、ウズベキスタンの関係者など42名と日本人関係者30名の総勢72名が参加し、無事終えたことはすでにCODEのFBなどでお伝えしました。
その42名の中に、8月4日にウクライナのザポーリージャから神戸に避難してこられた方がいました。「えっ、ザポーリージャ。あの原発のある?」と思わず聞き返しました。

先日の交流会のときは、「私たちも、野菜を貰えるのですか?」と少し、恥ずかしそうな、でも嬉しそうに「ニコッ!」と笑ってくれました。 ただ翌日の夜、LINEで少し事情を聞いていると、辛くて、悲しそうな表情を思い浮かべるような交信がありました。「LINEで届く、覚えたてのひらがな文字」を読みながら、11年前の東日本大震災での東京電力福島第一原子力発電所の爆発で、とりあえず“着の身着のまま”で、文字通り命からがらの体で避難された方々のことを思い出さずにはいられませんでした。
以来、あの11年前と同様、「欧州最大の原発のあるザポーリージャ」というマスコミのの文字に、目が捕らわれる日々に、怒りが込み上げてくるのです。

また事情があって、もうすぐウクライナに帰ることになった親子は、気をつかって先日の交流会には参加しなかったのです。ちょうど30日に「とびまつ森の会」で菜園を運営しているところから戴いた、採りたてのナスビ、ピーマン、オクラ、伏見甘長とうがらしなどを届けました。その方とは、これが最後になるのでスマホの翻訳機能を使って、ウクライナ語でお別れのご挨拶をプリントし、野菜と一緒に渡すと、薄っすらと目に涙を浮かべながら、「あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・し・た」と笑顔を返して下さいました。

このように先日の交流会に参加して下さった人たちも、それぞれには、いろいろな事情があるのだろうなぁ・・・・と思いを巡らせるひと時でした。

でも、ウクライナの人がご挨拶で言われた「一人じゃないよ!」という“激”が、27年前の阪神・淡路大震災の時の「人間しとってよかった!」を思い出させてくれ、またいろいろあっても、私たちは「つながっているんだ!」と実感させてくれました。
(村井)

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