今回は、インドネシア・ムラピ火山災害の被災地ジョグジャカルタに住む建築家、エコ・プラウォトさんからの報告です。
CODEはエコさんと、2008年5月のジャワ島中部地震以来恊働してきました。
ムラピ火山の災害を受けて、エコさんは、自身が長年支援してきた「バンブー・ハウス」のコミュニティの住宅再建支援も始めたそうです。
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ムラピ山の噴火がほぼ終わった後、別の「問題」が生じています。
それは、洪水です。流れてきた土砂で川の水位がとても浅くなったので、雨が降ると川が溢れます。そもそも市内では、雨季には低地がよく浸水します。
川の水が砂を運んでくるため、洪水が引いた後は土地一帯が砂で覆われてしまいま
す。1m以上も砂が積もるところもあります。私たちが支援しているある地域では、こうしたことが原因で家がいくつか壊れました。天気予報によれば、雨季は2011年の3月までです。
私たちも、コミュニティの人たちが家を再建するのをどうやって支援するかを考えています。私は、ジョグジャカルタ市内を流れるチョデ川(Code River)岸のコミュニティと長年恊働してきました(※)。1986年、このコミュニティがバンブーハウス(竹の家)を建てるのを手伝ったのが始まりです。徐々に彼らは自ら家を改善し、ブロックなどでより長持ちするように補強しました。しかしいま、より安全性を高めるために、再建の必要がある家も見られます。
現時点では、既存の壁の上部に乗せて建てることのできる、簡単な木造の家を考えて
います。つまり、柱の上に家が乗っかっているようなものをイメージしていただければいいと思います。これで、水位が上がれば2階にとどまることができるのです。
エコ・プラウォト
(※)エコさんが師事していた建築の専門家、ロモマングンさんという方が、チョデ川沿いのスラム開発に取り組み、自然と共合した美しいバンブー(竹)ハウスの町をつくりあげました。エコさんは当時からずっとこのコミュニティに関わっています。これについては、CODEジャワ中部地震第二次調査団レポートNo.4 でもご紹介しています→http://code-java.seesaa.net/archives/20060805-1.html