304名が犠牲になったインドネシア・ジャワ島のムラピ火山災害。
噴火は沈静化し、最大時に40万人となった避難者の半数近くは
もと住んでいた場所に戻りました。
しかし、家や生計手段を失った人たちの生活再建が課題となっています。
ジョグジャカルタ在住のアーティスト、Aさんからのレポートには、
そんな困難の中でもたくましく生きようとする被災者の姿が描かれています。
————————————————-
私たちは、支援している村の方々と話し合い、問題点や解決方法、関心事などについて共有を始めました。新しい生活について考えるためです。悲しくなるときもありますが、皆とても熱心で、楽観的でユーモアがあり、そのことに私は本当に感動しました。彼らはとても強い人たちだと思います。すべてを失ってもなお、前向きなエネルギーで将来に希望をもっています。
いまはまず、道や家の残骸を片付けようとしています。また、養鶏場の代わりに、より経済的なウサギ飼育場の設立に取り組み始めました。これが今後の生計手段となります。その管理は、新しい「共同型」のシステムで始めようと思っています。避難している人たちが仮設住宅に移れれば、具体的に実施できると思います。
また、私たちの別のグループは、専門家と一緒に、降灰の影響を調査しています。どんな植物を植えれば土地を維持することが可能かを調べています。
水も大きな問題です。いま私たちが支援している人たちの村では、すべての水源がだめになったからです。ですから村に帰る許可が出たら、新しい水源を探さなくてはなりません。
とにかく、村人全員が、計画にもとづいて自ら活動に取り組んでいます。私たち支援者は彼らをサポートし、違う視点から意見を言ったりしています。