インドネシア・スラウェシ島地震津波救援ニュースNo.11

「過去の災害の教訓」
9月28日にインドネシア・スラウェシ島を襲ったM7.5の地震と津波による死者は、1948名(10/8国家防災庁発表)、行方不明者約5000名に上っています。日に日に増加していく死者数や行方不明者数に言葉を失います。インドネシア当局は、11日に捜索を終了するとも発表しています。
被災地パル北部のヌラヤン地区やパントロアン港を襲った津波は、約11mだったとインドネシア気象庁の調査で報告されています。
インドネシアでは、2004年のスマトラ沖地震津(M9.1 死者約22万人)以降、国際社会の支援で津波観測ブイが国内22か所設置されていました。あれから14年が経過し予算不足のためメンテナンスされていない事が原因で、今回もブイが作動していなかった事が分かってきました。
また、避難を呼びかける警報サイレンも国内に56基しかないという現実もありました。被災地では、「サイレンが聞こえなかった」、「津波という言葉を知らなかった」という声もあります。甚大な被害を出したスマトラ島アチェでさえ防災意識の低下が、近年懸念されていました。
スラウェシ島では、過去に2008年(M7.4死者6名)、2007年(M7.5死者4名)、2004年(M7.5 死者34名)、2003年(M7.0死者1名)、1992年(M7.8死者2500名)、1965年(M7.6死者71名)、1927年には今回の被災地のパルで地震と津波が発生しており、約40名が犠牲になっています。
スラウェシ島では、これだけの地震が起きているにも関わらず、その経験や教訓が伝わっていなかったことや1万3000の島からなるインドネシアという国のガバナンスの難しさがうかがえます。(吉椿雅道)

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