No.31 「九州の豪雨被災地からの学び―その②佐賀」

「被災地の現場から」と題したオンライン報告会の第2回を開催し、佐賀県の一般社団法人おもやいから、鈴木隆太さんと満原早苗さんにご報告いただきました。昨年の佐賀県豪雨から、地元武雄市で丁寧な支援を続けている「おもやい」のみなさん。今回の豪雨では、佐賀県太良町を中心に支援活動をしています。非常に学びの多かったお話の、一部をお届けします。

〇ボラセンのかたち
地元社協が平時の相談業務の延長上で被災宅を訪問し、そこから見えたお困りごとに
対して、おもやいがボランティアを募りつつ、経験を活かして対応する。「ボラセ
ン」の形態にとらわれない役割分担。

〇ボランティアを「県内限定」にする意味
県境よりも「半径○km」で募集する方が実際の生活圏に即している。と分かりつつ、
今後を見据えて佐賀県内のつながりをつくるために、ボランティアを「県内」募集す
るという「チャレンジ」。でも「県内で頑張ってるからOK」ということにはしたく
ない。

〇専門家との協働
チームに建築士がいる強さ。専門性を住民の生活目線で活かすことで、被災した方と
支援者の両方に安心や選択肢を届けられる。一緒に悩み考えることができる。

〇制度からこぼれる人を支える
災害救助法が適用されなかった太良町。件数は少なくても一人ひとりの被災者がい
る。制度による支援からこぼれる人を支えるために、民間でクラウドファンディング
を立ち上げ。誰かが動き出すことで、社会を動かすしかないということ。

コロナ禍の被災地支援でも、ウルトラCの解決策はきっとなくて、真摯に向き合っ
て、できることを、自分たちから、やってみるしかないのかなと。
その時に、一緒に考えられる仲間がいること、その真ん中の真摯なアクションが、さ
らに輪を広げること。おもやいのみなさんから、その大切さを改めて感じました。
正解をたどっているのではなく、ベターを模索するチャレンジ。
(立部)

佐賀県では、お家が浸水していても公的支援を得られない方がたくさんいます。おも
やいのみなさんが始めた民間による被災者支援。ぜひ応援をよろしくお願いします。
「令和2年7月九州豪雨災害支援金~小さな被災地にも支援の手を!ひとりひとりの
復興を目指して寄り添うための寄付をお願いします。~」
https://congrant.com/project/omoyai/1958?fbclid=IwAR10QUvhSJc61W5V5XM26bTGNrLiL9no-VGaP1orig87PUXeQOmmPRJDOU8

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