国中で多発する、放火攻撃へ立ち向かう事ができない政府は、
学校と子供たちを保護するため、一般市民の助けを求める
Sayed Yaqub Ibrahimi in Mozar-e-Sharitによる(APR No.239,19-Jan-06)
モハメド・ガル(Mohammad Gul)は、かつて教師になることを夢見ていた。13歳のとき、
問題の多い、ヘルマンド(Helmand)南方地方のMaarja地方にある高等学校へ行った。
そこで、彼は、大学へ行けるよう、良い学位を得るために、熱心に勉強した。
しかし、彼の学校は、昨年、全焼してしまった
―州当局を徐々に衰退させることを求めている反乱者によって放火されたのだ。
「私は、私の夢をかなえられるとは思っていない」「もし、政府が学校を再建したとしたら、タリバンは、
再び学校を燃やすでしょう。これが、私達皆がどのように感じているかです。政府は、学校のために
テントを供給したが、私達は、テントと共に燃やされるのではないかと恐れている。」と、 モハマド・ガル
はIWPRに話した。
モハマド・ガルは、まさに、未来が、アフガンでの学校攻撃の風潮の増加によって危険にさらされて
いる、何千もの子供たちのうちの一人である。
過去何年間か間に、100以上の学校が全焼された。これは、大統領ハメド・カーザイ(Hamed
Karzai)の内閣の、主要な業績を覆す恐れがある。
国内中、しかし、特に南部地方で、タリバンの崩壊の後、鳴り物入りで開校された学校が、静かに
閉鎖された。なぜなら、両親と生徒たちは、武装した反乱者からの報復を恐れているからだ。ほとんど
の人は、特に、女子の非宗教的な学校教育への原理主義者達の対立を引用して、タリバンを責め
ている。様々な代弁者達によってなされた陳述の中で、タリバンは、これらの攻撃の実行を否定した。
誰が学校を放火しようとも、それはアフガニスタンの新たな世代への教育に広く行き渡る否定的な
衝撃を与える。
正確な統計は、得難い。しかし、ほとんどの専門家たちは、すべての就学年齢の子供たちの半分が、
現在、入学を許可されたにすぎないと見積もっている。
アフガン保安部隊は、問題によって打ちのめされた。そして、政府は、自身がすべてのその学校を保護
するための能力を欠いている、と率直に認めた。
「警察の数には限りがある。」と内務省の代弁者、ザルマイ・バシリ(Zalmai Bashiri)は言った。「だか
ら、今、民間人が、彼らの学校を警察が守ることを助けている。」
バシリは、教育保護委員会に言及している。-彼ら自身の学校を防御するために、コミュニティーを
結集するために、政府によって設立されたグループだ。
モハメド・セディク・パトマン(Mohammad Seddiq Patman)、教育大臣代理は、IWPRに、委員会
は彼の省(教育省)とアフガン防衛内務省、国家保安省の共同で計画された、と話した。それぞれ
の地区は、地区政府主任、地方保安長官、教育監督、牧師、村の長老が配置されている中央
委員会を持つ。
それから低い階層で、地方のコミュニティーからメンバーを募集した副委員会がある。村や学区の
住民らは、夜間、学校を守るために、代表者を選ぶ。それは、最も攻撃が起こる時間である。
攻撃が発生した場合、彼らは、地方住民たちに、警報機、又は、電話の音によって、警報する。
パトマンによると、過去の問題は、地方の人びととの協調関係がなかったことだ、ということである。
住民らは、保安部隊が彼らを守ることを期待した。だから、彼らは、彼らの学校についての責任を
負わなかった。
今、中央当局が学校を安全に守ることができない。地方の人びとが、彼ら自身でそれをしなければ
いけないだろう。
パトマンは、その新しい計画がすでに実を結びつつある、と言った。
「過去の数ヶ月の間で、攻撃回数は減ってきている」と彼は言った。「さらに、攻撃があった時、
地方の人びとは、地方当局との協力関係によって攻撃を防ぐ。」
先月のヘルマンドでの一つのこのような出来事が起きたとき、委員会の護衛たちは、反乱者たちが
学校を焼き払おうとした時、村人たちに警告した。
「村人たちは皆、現場に押し寄せ、そして、火を防ぐだけでなく、攻撃者らを捕らえた」とパトマンは
言った。地方住民は、労働かお金で貢献している。もし、学校を交代で守ることができなかったら、
彼らは、守っている人々へ資金を供給する。ほとんどの学校は、当番で、2~3人当てる。
ナザール・モハンマド(Nazar Mohammad)というアフガニスタン北部のBalkh地方のチャムタル
(Chamtal)地方の住民は、計画が成功していることを認めた。
過去数年間、私達の学校のいくつかは、火を放たれた。と彼はIWPRに話した。「私達は、皆、
私達の子供らが傷つくのではないか、と懸念している。」
村人たちが、安全を供給しているので、と彼は言った。「両親らは、たとえ攻撃が起きようとも、
安心していられる。損傷、怪我を防ぐために、誰かが確実に回りにいるでしょう。」
「3人の村人たちが、私達の子供たちが通っている学校を守っている。」と彼は言った。「私達は、彼ら
と働いている。そして、私達は、もし、必要であれば、彼らを助けます。私達は、皆、警察の電話番号
を持っている。そして、もし、何か起こったら、私達はとてもたやすく彼らに連絡を取ることができる。」
宗教指導者達は、より精神的なアプローチをしている。「安全を確保するのに最も良い方法は、
態度を変える事である」 と彼らは主張する。
マウラウイ・アブダル・マクスッド(Maulawi Abdul Maqsood)は、同じく北部にあり、いくつかの学校
が、過去数ヶ月に火をつけられたSar-r-pul地方のSayyad地区のイスラム聖職者だ。彼と彼の
同僚たちは、攻撃への参加から人びとを思いとどませるための宗教の教えのキャンペーンを始めた。
「長年の戦争の間、アフガニスタンの敵は、学校は異教徒の場所である、と人びとに話した。そして、
彼らは、感受性の強い若者たちを学校に放火するために使っている、と話した」と彼はIWPRに言っ
た。「しかし、私達は人びとに、これが本当ではないことを伝えるべきだ。」
アブダル・マクスッドによると、聖職者たちは、彼らの意見を伝えるために祈りの会合や、結婚のような
大きな集会を使わなければならない。
グラム・ハイダー・カヌーン(Ghulam Haidar Qanoon)、Balkhの教育副理事は、ほとんどの地方の
教育保護委員会を周り、それらは、成功するであろうと、楽観的である。
「委員会が設立されたときには、人々は学校を守るために、進んで守護役を決めあい、ほとんどの村
で、文化的・宗教的な宣伝活動を開始した。」グラムは言った。「人々は焼き討ちされた学校を再建
すらした。再建された学校は、今や以前より良くなった。」
しかし、懐疑的に評するものもいる。何しろ、市民警備員は武器を与えられていないのだ。
「手ぶらでは何もできない」と、Balkhの新聞編集者のジャン・モハンマド・ハビビ(Jan Mohammad
Habibi)は言った。「学校で寝ている、数人の人達は武装した攻撃者に勝ち目はないだろう。政府が
本当に学校への放火を止めたいのなら、政府は市民警備員たちを合法的に武装させなければならない。」
内務省の代弁者のパトマンは言った。「もしそれが必要だと証明されれば、当庁が警備員に武器を
供給しましょう」
しかし、ここ重武装された社会では、大勢の人々が自分で事を運ぶ決意をしている。
「もし政府が私達を武装させてくれるまで待っていたら、決して何も起こらない。」Balkh地方のチャー
ボラック(Charbolak)地区のある匿名の警備員が言った。「武器は家に持っている。夜、学校を守る
ときには銃を持っていく。今は自分自身も、学校も守れるという自信があるよ。」
この男性は、彼が多くの他の地区が同じことをしているということを知っている、と付け加えた。
「もし、政府がもっと早くに、彼らが学校を守ることができなかった、と話したら、私達はとっくに対策を
講じられ、学校は、焼かれなかっただろうに」と彼は主張した。「私達は何をすべきかを知っている。」
Sayed Yaqub Ibrahimi はIWPRMazar-e-Sharifの報道陣である
情報源: Institute for War and Peace Reporting (IWPR)
原文URL:reliefweb.int
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