フィリピン台風:女性、子供、障害者等の要援護者への対応の必要性を呼びかけ

フィリピン台風:女性、子供、障害者等の要援護者への対応の必要性を呼びかけ
日付:2013年11月14日
情報源:Women’s Refugee Commission
超大型台風ハイヤンは11/8にフィリピンを直撃し、約11.3百万人に被害を及ぼし、80万人が住居を失った。2百万人分の食糧が不足し、30万人近くは妊娠中か産直後の女性である。直近の国勢調査によれば、100万人近くの19歳以下の子供達が、最も被害の大きかったタクロバン市及びレイテ州に住み、内20万人近くは少女(10-19歳)達で、健康・安全・福祉に関する彼等特有のリスクに面している。人道支援組織が被災コミュニティを支援する為に活動しているが、効果的で責任のある対応、つまり最も弱い立場にいる人々へも公平に目を向ける事が求められる。自然災害時、女性・少女達は他者より更に酷い被害を受けている。
2004年津波犠牲者の内、実に80%が女性・少女であった。自然災害による生活の損失の男女差は、災害前から存在する、女性の貧困・社会的地位により制限されている生き残る為の技術や警告を受け取る力、危害を避ける力、に直結している。
「自然災害から生還した女性と少女が直面する危機は、ショック、住居損失、性的暴力、搾取、医療サービスの崩壊、家族単位を含む経済的安定の損失であり、それらは短期/長期にわたる壊滅を引き起こす。」と、Women’s Refugee Commission性と生殖プログラムの代表であるSandra Krauseは語る。
女性・少女は心的外傷を受け性的暴力のリスクが大きくなり、望まない妊娠とHIVを含む性感染症を引き起こす。妊婦は安全に出産できる場所を失い、彼らの15%は難産となる。緊急産科や新生児治療が機能しない事は、母体と乳児に重大な影響を与える。
政府が試算した性と生殖に関する健康によると、凡そ95,270人の妊婦と190,540人の授乳中の女性が被災地にいる。内、4,660人の妊婦と8,990人の授乳中の女性は現在避難所にいる。
緊急対応の基準の下、女性と少女は優先的に性と生殖の為の医療サービスを受けるべきである。それは、緊急専門医と新生児治療医の推薦を受けた熟練の助産師と清潔な器具が用意された医療施設での安全な出産をすべきであり、性的暴力被害者への対応がされるべきである。
HIV感染を防ぐために必要なのは、輸血の為の全ての血液製剤が確実に検査され、コンドームがどこでも無料で配られ、医療提供者が感染症媒介防止に関する注意をしっかり実行する事である。
加えて、極めて重大なのは、功レトロウイルス薬使用者が薬を確保できる事、経口避妊薬が需要に足る事、症候性に対する処置が性感染症症状を現す人々に施される事、女性と少女が生理衛生用品を入手できる事、である。
緊急時において予防は必要である。女性と少女は、男女間暴力(身体への暴力・搾取、レイプ、児童婚を含む)において特に弱者である。台風ハイヤンの影響で、15~49歳までの出産年齢にある49,000人の女性が性的暴力を受けるリスクがある。
健常者への暴力に対して障害者への暴力は4~10倍多い事が明らかとされ、特に強制立ち退きに対する防御時における場合に関連する。
当局は速やかに、女性・少女・障害者・独身女性・孤児等社会的弱者が、避難所や生活必需品を得る際に被る性的暴力・虐待・搾取から保護されるよう、対策をとるべきである。
性的暴力には速やかな対応が非常に重要である。被害後3日以外の処置がHIVには有効であり、5日以外の処置は妊娠の可能性を下げる。
災害直後の生活で必要なのは、避難出来る場所、食料、水そして医療サービスである。また、可能な限り経済的機会を提供し経済的資産を守る事が重要である。
それは、収入を継続して得る為に最良の方法だからである。女性と少女に安全と実行可能な経済的機会を提供する事によって、彼らを性的搾取から守る事が出来る。救援時の全ての面に於いて、女性・男性・少女・少年それぞれ異なるニーズ・能力がある事を理解しそれぞれに合わせるべきであり、支援プログラムを策定する際に彼等は参加出来るべきであり、彼らの能力は支援提供時に活かされるべきである。
台風ハイヤン対策として、The Women’s Refugee Commissionは緊急支援事項上位10項目を改訂した。
原文URL
http://reliefweb.int/report/philippines/womens-refugee-commission-calls-philippines-typhoon-response-take-account#sthash.0Ct3sv4e.dpuf
訳:Y.Mさん