ハイチ:地震の後の豪雨

ハイチ:地震の後の豪雨
情報源:UNOCHA-IRIN(国連人道問題調整事務所・統合地域情報ネットワーク)
日付:2010年3月3日
(ポルトープランス)
13人が亡くなった。家が水につかり、畑もとバナナ農場も水浸しになった。家畜が溺死した。道路は通行不能だ。何千人もの人々が家を追われ、生々しいトラウマが残った。
これは、季節外れの豪雨に見舞われた、ハイチの南岸にあるLes Cayes(地名)の窮状だ。ハリケーンの季節がもうすぐやって来る。
Les Cayesとその周辺へに緊急配布するために4030食を積んだトラックが3月2日、ポルトープランスを出発した。Les Cayesの北に位置し、洪水が起きたNippes地域にも食糧が配られた。
国連世界食糧計画は、地元の有力者やNGOとともに、家から避難した約3000人を含む被災者に10日間の配給を行うことを計画している。
「下水道の状態が悪く、市のあちこちで洪水が起こりました」とハイチ赤十字の地区代表であるJean-Yves Placide氏は言う。
「家の天井の高さまで水が上がった場所もあります。雨が降り続けば状況はもっと心配です。太陽は顔を出していますが、雨雲が出たり消えたりしています」
「人々は洪水との付き合い方には慣れていますが、(いつもは)こんなに早く起きないものです」 と支援スタッフがIRIN に語った。Solon地区の都市に住むある2児の母親は、洪水で全てを失った。家族の財産は全て破壊された。ベッドも、服も、全て。
2月27日から28日にかけて、雨がこの地域を襲った。3月2日には多くの家がまだ水に浸かっていたと支援スタッフは言う。
そのスタッフによると「とても多くの人が、農作物(バナナの木やサトウキビ)や家畜を失ったと言っています」
Christian Aidと共に活動する地元のNGO、Prospery Raymondは、農業への被害を調査している。ハイチの市民保護局によると、農業は「甚大な被害を受けた」という。
雨季はたいてい4月に始まり、5月にピークを迎える。ポルトープランスの国際赤十字・赤新月社連盟の活動の代表者であるIain Logan氏によると、ハイチはこれに対応する備えが出来ていないとのことだ。
「Les Cayesで例年より早く起きた洪水は 2008年のハリケーン以降始まった大災害への予防努力が拡大し、適用されなくてはならないということを厳しく思い出させてくれた」と彼は言う。
「我々は、大地震、雨季、ハリケーンの季節と、次々に災害が連続する非常に稀な状況にある」
原文URL:reliefweb.int