イタリア震災難民の怒り

イタリア震災難民の怒り
情報源:Agence France-Presse (AFP)
2009/6/4
イタリア地震から2ヶ月経った今、この地震で震災難民となった人々から怒りの声があがってきている。
600人ほどの人々が、ヘルメットを被りながら警察官を押しのけて、いまだに危険区域とされているL’Aquilaに向けて「私たちの街を取り戻そう!」と叫びながら行進している。
人々は、市民保護局からコーヒーやコーラ、アルコールは刺激物であるとして禁止されている状態であり、市民は、このような生活は話が違うとして怒りの声を
Lあげたのである。
L’Aquilaは、いまだに震災から完全に復興しておらず、瓦礫が散乱していたり、建物も修復されていない。不満は、快適でないテント生活住民やすでに満杯になっている海岸沿いのホテル住民の間で広がっており、遅かれ早かれこの不満が制御不可能な状態となって爆発するだろうと言われている。
しかし、地元の消防団によると、この不満解消は難しく、L’Aquila住民が家に戻ることができるのは来春までかかるだろうと語っている。L’Aquilaの建物も、外側からは無傷に見えるが、内側は大きなダメージを受けており、街全体がいまだに危険な状態である。
にもかかわらず、イタリア首相はイタリアの団結力を示すためだとして、第8回目G8サミットをL’Aquilaのすぐ近くの軍隊施設で行うと発表している。イタリア首相は、以前までサミットを開いていたLa Maddalenaでサミットを行うとすれば30億ドルのお金がかかるため、そのお金を代わりにL’Aquila復興に使いたいと言っている。