ペルー:アンデス山脈で記録破りの寒波

2007年7月16日
■記録的な寒さが、高地のアンデス山脈で子供達を脅かしている
ペルーの、高地であるアンデス山脈では、子供たちは低温に慣れている。たとえそれが、
寒いくらいであったとしても。しかし、今のような寒さは、誰も経験した事がない。
実に零下にまで下がったと記録された厳しい寒さは、僻地の、非常に貧しい高地地帯に住む、何千
人もの子供達や、妊婦の生命を脅かし続けている。
■子供たちは差し迫った危機にさらされている。
数週間にも及ぶ厳寒のため、すでに5歳以下の子供の55人が生命を奪われた。これまでに、驚くべ
き事に、6千もの肺炎の症例が記録されている。
その上、冬期は少なくともあと10週間は続くことから、最悪の気象にはまだ至っていないのでは、と、
予報士は危惧している。
“何千人という子供達が、守る手立てもなく、飢えや、呼吸器の疾患のため、差し迫った危機にありま
す。”PlanのInternational Executive Director である、Tom Miller氏は、そう警告する。
■保温の為に緊急に必要な物
今回の異常な天候は、この地域のほとんどの作物に被害を与えた1月、2月の、予想もしない厳しい
天候の後に続くものである。今回のこの一連の寒さで、事実上すべてが奪われてしまった。
異常な降霜や降雪が作物に打撃を与え続けるなかで、食料不足は深刻である。最新の算定では、
農作物の損失量は13万4千エーカーで、あと、22万5千エーカーが影響を受けている。
家畜もまた、死に瀕していて、農業従事者から大切な収入や栄養の糧を奪いつつある。
The Ministry of Agriculture(農業省)は、被害に苦しむ人々の生活を守る為、家畜用の一時的
な避難場所や飼料を用意している。
学校は、一日のうちで最も気温の低い時間帯に、子供達が苛酷な天候にさらされないように、時間
割や授業時間を変えることの権限を与えられている。また、校舎の改築が(ドアー、窓、屋根など)進
められている。
気温が下がり続けている中、呼吸器疾患の危険性が増えてきている。抗生物質や、抗炎症薬、せ
き薬等が不足している。
暖かい衣類や薬の必要性が迫られている。我々は他の機関や政府に、手遅れにならないうちに、手
を差し伸べてくれるよう、強く求めている。
Planはすでに、被災地の調査を行い、政府の省庁や自治体と共に、援助活動のコーディネートに着
手している。
■あなた方にできる事
我々の次なるステップは、Planの“非常用品”を、僻地のアンデス地帯にいる、1万人以上の子供達
や妊婦に配布する事だ。
その中には、暖かい毛布や羊毛のポンチョ、chuyo(羊毛の帽子)そしてソックスなども入っていて、クス
コ周辺の95の被災地域に配られる事になっている。
非常用品の配布と同時に、Planはペルーの国営ラジオ放送を通じて、緊急気象警報や、身を守る
為の情報を提供している。
20ドルあれば、一人の子供の身体を温めてあげる事が出来る。
それは、Planのサバイバル・キット計画の、被災児童一人当たりについての費用である。
あなたからの20ドルの寄付が、この異常な寒冷のもとで、一人の子供が生き延びる手助けになり、4
0ドルで子供2人が、100ドルあれば、文字通り一家族が救えるのです。
どうか、手を差し延べて下さい。夜になると、苛酷なまでに冷え込んでいきます。事態は一刻を争うの
です。
情報源:Plan
原文URL:reliefweb.int
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