パキスタン:バラコットの人々は未だ仮設住宅をまっている

バラコット、1月10日:2005年10月の地震によって荒廃した町の一つであるバラコットの人びとは、
地震以来ずっと苦しみ続けている。なぜなら、彼らに仮設住宅を供給するための、公的な約束が、
未だ果たされていないからである。そして、ここ最近、地方を襲っているひどい寒さは、彼らの窮
地をさらに悪化させていた。
ERRA(パキスタン地震復興庁)は地震によって影響を受けた90%の人びとへ仮設住宅を供給した
と主張するけれども、その実態は、20%以下の被災者が避難所の名前のもとに、何らかを得たに
過ぎない。
市場(バザール)は復興され、人々は生活必需品を売買し、生活はある程度元通りに戻っている。
ほとんどの事業は部外者によって占拠され、地元民は、財政欠如のため、彼らの事業を復興する
ことができないでいる。
被害者のほとんどは、死亡した親族や崩壊した家屋の補償金を受け取ったけれども、厳しい財政
と心理的圧迫に置かれたままである。
この駐在員はバラコットに滞在中、地震によって被害を受け他の町や都市へ移住した人びとの多
くが未だもとに戻っていない、という現状を見た。サウジ・アラビアが責任を引き受けた大がかりな
事業である、避難所の建設が遅れているためだ。
地区長事務所は、バラコットとその周辺の生き残った家族らには、およそ5,000の仮設住宅
で十分である、と見積もっている。そして、地方当局は、その事業が、2006年12月の終わりまでに
完成されるであろうという保証を得た。
“始めに、仮設住宅の図案と大きさは、低い基準であり、そして、これらもまた、未だ当局によって
正式な承認を与えられていない。”とバラコット地区長の弟、タヒルは言った。
“ERRA当局は建設の方法について、人々へ十分な指針を定めることさえ失敗した。だから、あなた
方が目撃した建物と呼べるものはいずれも、ほとんどが被害者自身の自己援助によって建てられ
たものだ。”と彼は付け加えた。
サウジ政府と建設者達のあいだで決められた避難所の大きさ(単位はフィート)は11×10の小さい
台所とものすごく小さい浴室の2部屋を含めて、20×24である。これは、ほとんどの人々にとって
家族が暮らすためには不十分だと感じている大きさである。
情報源:DAWN Group of Newspapers
原文URL: reliefweb.int
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