月別アーカイブ: 2006年1月

パキスタン地震の子どもたちのために安全な場所を提供

パキスタン バラコット 2006年1月19日 – 10月8日の朝、Kaghan valley に太陽が輝いていた。そして小学校の先生であるMuhammad Shaukatは校庭で授業をしていた。午前8時45分に地面が揺れた時、彼と生徒たちは準備をしていた。天井だけを残して、学校はつぶれた。Shaukatの家(その渓谷近隣の多くの家がそうであったように)もつぶれて、住めなくなった。
しかしその日の午後、Shaukatの4歳の息子であるKaramelahiは、IRCが運営しているバラコット近くの”Child friendly spaces”の日常の活動に30人の子どもたちと参加しながら楽しんでいた。
「一番傷つくのは子どもたちである。」Shaukatは地震についてこう言う。「彼らはトラウマを感じている。私の子供は余震が来ると叫んだり泣いたりして、とても怯えている。ヘリコプターが来たときも彼は怯える。今はそうではない。彼は学校に行くことが楽しみである。
IRCの”Child friendly spaces”は、緊急時に安全なスペースが与えられていて、建物の構造や環境がよく整っている。バラコットでは、学校の建物は瓦礫になって横たわり、多くの子供は地震によってクラスメートを亡くした。センターの活動は子供を助けて閉じ込められたストレスを開放し、正常な感覚を取り戻させることだ。
「私の友達のほとんどが怪我をしたり死んでしまったの。」10歳のMomina Ahmedは言う。彼女は11月1日にバラコットのセンターが開いてからずっと通っている。今日彼女は先頭に立って歌を歌うのを助けた。”Child friendly spaces”では「なにも恐れるものはないのよ。」と彼女は言う。
囲まれたテントの中と外部から保護された場所では、子供たちは絵を描いたり、絵本を読んだり、ゲームをしたり、スポーツをしたり、歌を歌ったりしている。「テントの町」から逃れ、地震後のバラコットでのびのびと成長する。
「子供たちはここで大災害を経験した。」とNasir Haleemは言う。IRCの子供援助のマネージャーだ。「彼らは母親や父親、友達といった最愛の人が亡くなるのを目の前で目撃した。私たちがここに来たとき、彼らは学校に戻るのを嫌がっていた。私たちは精神的なサポートを提供している。」
「私たちは子供たちが精神的に何度もショックを与えることを恐れて、何が起こったかについては話さない」とIRCの子供支援のアドバイザーは付け足した。「しかし、子供たちが何かを表現しようとしたとき私たちは彼らを励ます。演劇や絵画で表現することで癒されていく。それは人から衝撃を解き放つ。これらの活動は彼らを癒していく。」
IRCセンターはまた子供たちについて最初に普通の教育をしなければならないことを公表している。Sakina Bibiは自分の年齢をはっきり知らないが8歳ぐらいだと思われ、彼女は今まで学校に行ったことがないと言っている。彼女は地震で村の建物のほとんどが破壊されるまでは、バラコットからジープで1時間ほど離れたプマラに住んできた。今彼女の6人の家族はバラコットのテントに住んでおり、IRCの”Child friendly spaces”に参加している。「私たちはいつ戻れるのかわからない。」と彼女は言う。
被災地域では地震後2ヶ月ほど学校が閉鎖された。IRCの”Child friendly spaces”では、授業が行われている学校と閉鎖した学校の教育の差を埋めようとしている。しかし学校は避難家族のためのキャンプを建て直したり、新たに建てたりしている。IRCは普通教育のシステムを補い、先生と一緒に”healing classroomsを作り、子供のために精神的なサポートを提供している。そして、コミュニティの人々はセンターにおいてさまざまな責任を持っている。
IRCは最初にコミュニティの年長者や父兄にこのプログラムについて説明した。だからこのプログラムについてはすぐに広まり、他のコミュニティからも”Child friendly spaces”を自分たちのところにもほしいと求められた。IRCはパキスタンで12の”Child friendly spaces”を運営している。そして2月の始めまでに、54箇所以上設置し、運営する予定である。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:International Rescue Committee(IRP)
*著作権は情報源に帰属します。

指人形、ボランティア、スリランカのトラウマに危機感

【オレゴン州、ポートランド、2006,1,12】
色とりどりの指人形をかばんに詰め込み、地元のボランティアは今週の日曜日、津波のトラウマにいまなお苦しんでいる多くの子供達を支援するために北西医療チーム(Northwest Medical Teams)とスリランカに向かった。
オレゴン州ウエストリンからトラウマカウンセラー、Lydia Byhardt Bollingerさんが参加し、地元の地域リーダー達と共同して、メンタルヘルスサービスのために何が必要かを調査し、トラウマカウンセラーのための文化的にきめの細かいトレーニングプログラムを実行する。Bollingerさんは「モリソン子どもと家族サービス」(Morrison Child and Family Service) のセラピストでウエストリンで診 療所を開いている。今回初めて北西医療チームと同行する。
Bollingerさんはスリランカの保健省と協働し、地域において研修を受けたカウンセラーの人数を増やすために計画されている研修カリキュラムの促進の手助けをする。
「津波復興計画が進行している一方で、多くの子供達が今なお津波の心的衝撃から回復するために助けを必要としている。」と北西医療チームのBas Vanderzalm所長は言っている。「子供達 は、学校でうまくやっていくため、健全な人間関係を築くため、そして健康を維持するために助けを必要としている。」
Lydia Bollingerさんの夫でNorthwest Medical TeamsのスタッフであるPaul Bollingerさんは、スリランカで妻と同行する。2人は10年以上前にスリランカでPeace Corpsの活動をしている時に出会った。北西医療チームは今週2つの医療チームをスリランカに派遣し、別の看護チームをインドネシアに派遣する。
北西医療チームは津波復興計画に4000万ドルを費やしている。117万2815人の被災者が健康を回復し、家を再建し、生計を取り戻すため、これまで165人以上の救援労働者と30人あまりの国内スタッフが支援してきた。被害を受けたそれぞれの地域で北西医療チームは地元の保健省、地域保健医療提供者や地域リーダーと協働して持続的、費用効果のある計画を実行している。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:Northwest Medical Teams International, Inc.
*著作権は情報源に帰属します。