多くの元戦闘兵たちは今、国連が支援している主な武装解除、動員解除、社会復帰プログラム(DDR)の一環として地雷除去活動に参加している。これまでに国全体で700人以上のこのような元戦闘兵たちが、アフガニスタン国連地雷除去活動センターに参加している。
「このプログラムは今まで一度も試されたことがなかったので、国際的視点から見てとても興味深いプログラムです。」と、UNMACAのDDRプロジェクトマネージャーであるフィル・ランカスター氏が、水曜日にアフガニスタンの首都カブールでIRINに述べた。このプログラムは、調停を含み、心理社会的、識字能力、基礎的な教育問題に焦点をあてた公の社会復帰努力の一部としてこのようなプロジェクトが試されている初めての機会である、と彼は説明した。
UNMACAは、平和のための地雷除去活動(MAFP)プロジェクトを通じて、元戦闘兵を募集している。これはコミュニティーにある地雷除去を通じて、元戦闘兵たちに質の高い社会復帰政策を提供するためのDDRプログラムの一部である。
ランカスター氏によると、その目的はより多くの地雷除去ではなく、人々の社会復帰を助けるためである。彼は、地雷除去は人々が彼らのコミュニティーのために役立つ仕事をできるようにするために使われている、と言った。
「私は地雷除去作業員としてここで働いて、私の家族、コミュニティー、国のために働いていることが今とても快適で幸せです。」と、地雷除去作業者として今働いている27歳の元戦闘兵であるMohammad QasimがIRINに言った。彼は、DDRが始まる前は妻と3人の子供たちと貧しい生活をしていた、と説明した。彼は市民軍の基地で兵士として働いていたが、今は武装解除し、家族を容易に扶養することができるように社会復帰した。
このプロジェクトは、元戦闘兵たちに少なくとも12ヶ月の雇用を保証し、地雷を除去するだけではない。元戦闘兵たちにとっては、識字教室に出席したり、職業訓練やコミュニティー動員訓練を受けたりする機会も与えられている。最も重要なことは、元戦闘兵たちが自分達のコミュニティーに戻り、人々のために地雷を取り除くのに生命の危険をおかしていることである。
ランカスター氏は、このことが作り出すコミュニティーの支援は、社会復帰プログラムの中で自信を持つ手助けをすることである。
「このプロジェクトは、クンドゥズ、パルワン、カブール、マザール、カンダハールの5つの地域で行われている。」とランカスター氏は言った。これまでに約700人の元戦闘兵たちが参加し、200人以上のスペースと財政支援がある、と彼は記している。
このプロジェクトは、日本とヨーロッパ委員会からの寄付により支援されている。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:地域統合情報ネットワーク
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月別アーカイブ: 2004年7月
北部地域を不安定にしている土地紛争
何千人もの難民は、家へ戻ってみて、地方の司令官達が自分達の所有地を取り上げていることに気付く。
土地の所有権をめぐる紛争、難民の帰還、地元の民兵の司令官によって続く土地の強奪、アフガニスタンはこれらの数の増加にみまわれている。
北部では、地方の司令官による武力で所有地が奪われたと何百人もの人達が言っている。土地をめぐる銃の撃ち合いでは一人が殺された。
暫定政権はこの問題の調査をして、土地紛争を扱うカブールの特別法廷を設立するためにこの地方の首都マザリシャリフに政府の派遣団を送った。
しかし、地方の司令官や、資金提供者や保護者として役立っている地方の将軍に対抗するのに、中央政府はいまだ弱すぎる。
土地の所有権についての問題は近年いくつかの理由によってより論議を呼ぶものとなってきた。その理由とは、23年間の戦争が何百万人もの人々を追い立てたこと、土地の権利書が失われてしまったこと、公的な行政機関のシステムと民法の大部分が崩れてしまったこと、などである。干ばつと地雷は安全で肥沃な土地の必要性を強くした。
国外生活の年月を送った後、難民達は自分達が所有していると思っていた土地が他の人のものとされていることを戻ってきた今気付いた。
多くの場合、難民の土地は武力で個人の土地を奪い続けている地方の司令官によって分配されていた。彼らだけの法律によってこれらの地方の司令官は政府と他の公的財産をも私物化していた。
「大部分が地元の司令官によって土地を強奪されたと言っている、今現在で8000人以上の難民が助けてほしいと我々のところへやって来た。」とマザリ・シャリフのノルウェー難民委員会の委員長Mohammad Arif Rizaiは言った。
「しかし、殺し屋が関わる事件が法廷に持ち込まれると、合法的な判決が妥当な結果をもたらすことはない。」と彼は言った。
5月にマザリで起きた事件では、町の南方約5キロにある土地をめぐる衝突で一人の男が殺され、2人が負傷した。
2人の対立する民兵がこの撃ち合いに関わっていて、それぞれがその土地は自分のものだと言っていた。
警察はこの土地は政府のものだと言い、地元の農民は自分のものだと言った。
「私はこの土地で30年間働いてきて、法的な権利書も持っている。」と、ここで農業をして10人の家族を養っているSayeed Isaqは言った。
地元の司令官達は人々の土地の権利を平気で無視するだけでなく、紛争を解決するために、自分達の私的な法廷―非合法の“委員会”―を設立していた。
当然のことながら、この“委員会”で取り扱われた判決のほとんどは、この会を作った地元の司令官の味方をしている。
「これらの委員会は問題を解決せずに、より多くの問題を生み出している。」とバルヒ州の裁判所長のAbdul Manan Mawlawizadaは言った。
裁判システムが“政府や裁判所の中の道徳的に腐敗した人々”の問題を克服することに失敗したということをMawlawizadaは認めている。この失敗は衝突と流血の惨事を引き起こしてきた、と言った。
土地の権利を管理する適切で公正なシステムを実施するように試みる際の主要な問題のひとつとして、アフガン社会において銃の入手の可能性が広がっていることも彼はとがめた。
4月には司令官に土地を奪われたと主張する500人の人々がこの状況を訴えるために州知事の所にやってきて面会を求めた。しかしこれまで当局は何の行動も起こしていないと彼らは言っている。
Habibullah Habibバルヒ州知事代理は、土地所有権紛争を簡単にまた迅速に解決することはできないと言った。
張り合っている当事者たちが、自分たちがこの土地の正当な所有者だと示す書類をしばしばでっち上げることができていると彼は言った。
州の新しい計画では2万家族を再定住させるように努力し、地元の司令官によって前もって再分配された40パーセントの土地を帰還難民に与え、彼らが新生活を始められるようにすると、Mohammad Yunus Moqimマザリ・シャリフ市長は言った。
「この計画の実行によって、バルヒ州の難民問題は解決するだろう。」と彼は述べた。
その間に、法務省からの代理人を含むカブールからの派遣団はマザリ・シャリフにおいて、政府や公的な土地の強奪について調査し、個人の土地所有権について明白にする方法を調べている。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:Institute for War and Peace Reporting
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