月別アーカイブ: 2004年6月

子ども兵の武装解除における国連の進捗状況

国連児童基金(UNICEF)は、20年以上にも渡る戦争によって荒廃した国、アフガニスタンで、8,000人以上の子供兵を動員解除させるための活動を続けている。
「現在までに動員解除した子供たちのうち1,700人以上が、復帰プログラムを受けている。」と、UNICEFのスポークスマンであるMohammad Rafiが、アフガニスタンの首都カブールでIRINに述べ、多くの子供たちが今、教育、職業訓練コース、自分たちの故郷での収入向上支援を受けている、と説明した。
2004年2月にこのプログラムが始まって以来、14歳から18歳の2,203人の子供兵たちは、クンドゥズ,バダクシャン、タクハール、バグラン、バーミアン、ラグマン、ナンガハール、ヌーリスタンを含む8つのアフガニスタンの地方で武器を取り上げられ、除隊させられた。
子供兵の武装解除活動は、国内で10万人の元兵士をターゲットにした国連が支援している主な武装解除、動員解除、社会復帰プログラム(DDR)と平行して行われている。
そのパートナーと協力しているUNICEFは、元子供兵が、教育を受け、軍事生活の代わりとなるものを作り出すことができるように、コミュニティーを基本とした復帰プロジェクトを実行している。
Rafiによると、その活動は2段階に分けられる。第1段階は、子供たちがプログラムの間に適正を評価され、登録し、医師の診察を受ける。第2段階では、子供たちは教育や職業訓練を含む軍隊生活に代わる永続性のあるものを与えられる。
動員解除のプロセスは、より大きなコミュニティーによる所有権を保証するために、家族および地元のコミュニティー組織を巻き込んだコミュニティーレベルで行われている。
全ての動員解除された子供たちは医学および心理学的な診察を受け、地雷の危険、薬物の乱用、HIV/AIDSの予防、基本的な健康教育に関する説明会に参加する。その後、兵役の状況や社会復帰プロセスへ導くための選択肢を含んだプロファイルが、それぞれの子供たちのために作成された。それぞれの武装解除された子供兵は、個人のID番号とIDカードを与えらている。
UNICEF職員は、元子ども兵を含めたそのプロセスの第2段階では義務教育への登録、職業訓練、実習を含む社会復帰の可能な選択肢の概要をNGOと議論していくと記した。すべての訓練の選択肢には、武装解除した子供兵の76%が義務教育を受けていないので、識字能力訓練の要素が含まれている。
子供兵の武装解除活動は、東部の地方ではまだ続いており、2004年の終わりまでに、中央アフガニスタンの6つの地方と、北部の5つの地方に広がることが期待されている、とRafiが付け加えた。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:国連地域情報ネットワーク(IRIN)
*著作権は情報源に帰属します。

北朝鮮に希望の春

イギリス赤十字・最高責任者のニック・ヤング氏は、6月に北朝鮮を訪問し、ヨンチョン列車爆発事故後の赤十字による救援活動を視察した。
今年初め北朝鮮ヨンチョンを揺るがした列車爆発事故後に、赤十字チームは大規模な救援活動を組織した。最高責任者のニック・ヤング氏は、6月に北朝鮮を訪問した際に、自分が目にしたものに感動した。
ニック氏は、「赤十字のチームはすばらし仕事をした。彼らは、負傷者の介護にあたり、赤十字救援倉庫から毛布、食料、水、防水シートといった救援物資を持ち込み、物品や医薬品を配給し、行方不明家族の捜索の援助にあたった」と述べた。
4月の災害はヨンチョンに壊滅的な影響を与え、中心部には何もなくなり、主要な学校は破壊され、水道や電気のシステムは切断された。爆発直後、400人の地元の赤十字のボランティアチームが、2000人の負傷者や爆発で家を失った2000家族の援助にあたった。
ニック氏は「復興の仕事は今、始まった。そして、数千人の労働者たちが数マイル離れた周囲から、つるはしやシャベルを持ち救助にやって来た。そこには現代的な掘削機や建設機器は見当たらないが、そのかわりに、労働者たちは、スピーカーから流れる元気付けの音楽や励ましのスピーチに合わせて、地面を掘っていた」と説明した。
ニック氏は赤十字リーダーの代表団の一員として北朝鮮を訪問した。救援活動の査察以外に、そのチームは朝鮮民主主義人民共和国赤十字の災害対応能力を強化し、そしてその社会主義国家と韓国赤十字の間の連結を強めようと努めた。
この訪問は励みになるものであった。ニック氏は「私が最も感動したことは、赤十字の同僚やボランティアおよびスタッフがすばらしい誇りを持っていることだ。彼らは自国に
おける自分たちの必要性を認識しながらも、北朝鮮において共同体意識やチームワークが強化され広まっていることを感じ、喜んでいる」と述べた。
現在、赤十字は北朝鮮の16州のうち5州で活動しているが、他の自治体に拡大しようと努めている。赤十字はこれらの自治体において、医薬品の60パーセント、基本的な医療設備・給水ポンプ及び給水タンクの多くを供給している。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:イギリス赤十字
*著作権は情報源に帰属します。