バム大震災の死者数4万5千人に近づく

2003.1.19 ANKARA発 (IRIN) - 先月イランの古代都市バムで起きた壊滅的な地震の死者数が最終的に45,000人に達するかもしれない、と関係者らは月曜日にIRINに語った。この死者数によりその地震はイランで国で過去最悪災害となる。
「これまでに政府が確認した公式の死亡数は42,000人である。」とイラン赤新月組織(ICRS)国際事業のトップHasan Esandiar氏はBAMからIRINに伝えた。「日毎に遺体が発見されるにつれてこの数は増加するだろうと思われる。」
フランス通信社(AFP)によると、数日前政府は震災の公式死者数を41,000人に増やし、最高先導者の側近であるAyatollah Ali Khamenei氏は最終的な数字は45,000人に達する可能性があると金曜日に述べた。
AFP記事によれば当初は30,000人から35,000人とされていた死者数の改定は、救助捜索、復興活動の視察のためKhamenei氏の2度目のバム訪問中に発表された。
主に土煉瓦製家屋と、2千年前に建てられた世界最大の土製建造物アルゲバム(バムの要塞)の都市バムを破壊したマグニチュード6.3を記録した12月26日のAFP記事によれば、地震で30,000人以上が負傷し何千人もの人々がホームレスとなった。
 
救助活動の最新情報について、イラン赤新月組織(ICRS)は現在バムとその周辺住民約250,000人に援助を行っており、今後半年間は食糧や避難所、他の救援物資を含む援助をする、とEsandiar氏は述べた。
「今最も必要なものはトイレやシャワー等の衛生施設である。」とEsandiar氏は述べ、特に女性用衛星施設の必要性について強調した。「テントや毛布は既に供給されている。」と付け加えた。しかし、ICRSが今後イランでの災害援助を効果的に行うためには、これらの物資も補充される必要があるとした。
「我々はもてる物資全てを使ってきたので、直ちに補充する必要がある。」と彼は述べ、イランの約6州が洪水によってひどい被害をうけたことに言及した。
マグニチュード4.2を記録した地震が月曜日未明にイスファンの中心都市Shahrezaを襲った。Tehran大学提携の地球物理学研究所の地震観測所は、市の南西部を震源とする震動は現地時間2時59分(グリニッジ標準時間で日曜日23時29分)に起きた、と発表した。死傷者や建物への被害に関する報告は無かった、とイラン公共放送局(IRNA)は伝えた。
イランは世界で最も活発な断層の上に位置し、様々な強度の地震は日常的なことで、人口6,800万人のこの国にとって災害への備えが重要な課題である。
月曜日の最新死者数によりバム大震災はイランで史上最悪のものとなった。1990年6月、マグニチュード7.7の地震がGilanとZanjanのカスピアン地方を襲い、35,000人が死亡、100,000人が負傷し約50万人が家を失った。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:国連人道問題調整事務所(UN OCHA) 地方統合情報ネットワーク
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