MSFはアフガニスタンのZHARE DASHTキャンプでの活動を停止

アフガニスタンでの援助要員に対する襲撃の増加という現在の状況の下では、人道援助の中立性は深刻と脅かされており、カンダハールの外で活動しているMSFのスタッフにとって容認できないレベルにまで危険となった。アフガニスタンで援助要員に対する最近の攻撃は許されないものであり、強く非難されなければならない。
MSF:カンダハール-援助要員に対する最近の襲撃をうけて、人道医療主義組織、国境なき医師団(MSF)は、南部アフガニスタン、カンダハール近郊のZhare Dashtキャンプでの活動を停止することを決定した。
MSFは4万人の避難民が住むZhare Dashtで、基礎的なヘルスケアを提供し、毎月平均7,500人の患者を診察してきた。最近MSFは大規模なジフテリアの発生に対応しなければならなかった。冬が近づくにつれて、肺炎などの器官系の感染が劇的に増加している。
Zhare Dashtのハイリスクの人口層にとって、器官の感染病は生命に関わる病状になりかねない。問診サービスの欠如に加え、MSFの撤退で、人口は、母子のヘルスケアや、子供や妊婦にとって不可欠な予防接種もなくなってしまった。MSFは栄養不足の子供たちに対する給食プログラムも運営していた。
Zhare Dashtキャンプは、カンダハールの町から約20km離れた砂漠にあり、自給自足の見通しはない。キャンプの居住者たちは完全に外部の援助から依存している。南部アフガニスタンでの援助要員に対する危険が増加し、その結果彼らのヘスルケアへのアクセスがなくなれば、これらの人々が更に苦しみ、危険に直面するのを放置することになるだろう。
MSFは現在、援助機関に対する襲撃増加の背景を鑑み、又紛争当事者たちの様々な思惑が混在する中で、南部アフガニスタンで避難民の援助をどのように続けるかを検討している。現在の状況の下で、人道活動の中立は深刻に脅かされており、カンダハールの外で活動しているMSFのスタッフにとっての危険性は、容認できないレベルにまで達している。アフガニスタンで援助団体に対する最近の攻撃は容認できず、最も強い言葉で非難されるに違いない。
独立した人道団体として、アフガニスタンにいるというMSFの決定は、人道主義活動の中核原理に基づいている。すなわち、紛争において中立を保ち、人々のニーズに基づいて無条件で援助を行うということである。政治からの独立は、私たちの活動の根本理念である。私たちのスタッフの安全や我々が必要な人々に援助を届けられるかどうかは、それにかかっている。
いくつかのNGOは、彼らの活動のための安全を提供するためにNATOの支持の下で軍事力の展開の拡大を要求してきた。しかしこのメッセージも、独立中立というNGOのイメージが崩れるのに貢献してきたかもしれない。
しかしながらMSFが要求するのは連合軍やNATOあるいは政府が援助要員の安全確保のために軍事行動を強化することではないと再度強調する。MSFが呼びかけているのは、私たちが必要としている人々に援助を行おうとする中で、援助要員の中立性と公平性を全ての紛争当事者たちが尊重することである。
MSFはカンダハールの町や他の場所で、活動を続けている。
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