インドネシア洪水:OCHA状況報告書NO2

情報源:UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA)
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■インドネシア:OCHA状況報告書 No.2
OCHA 状況報告書 No. 2
インドネシア – 鉄砲水
2003年11月3日発生
このレポートはOCHAインドネシア事務所、社会局、赤十字国際連盟(IFRC)、インドネシア赤十字社(PMI)、州政府、スマトラ北部のSatkorlak PBP(災害マネージメント州コーディネート協会)、国際NGOを通じて提供された情報をもとにしたものである。
現状と損失
スマトラ島北部
Bahorok地域は面積955,100ヘクタールで、人口42,195人である。もっとも被害を受けた村は合計人口の1300人のBukit Lawang, Timbang Lawang, Sampe Rayaであった。
Bahorokの鉄砲水はメダン市から約96キロ北西部にあるLeuser山斜面から数百本の樹木を流し去った。流された樹木がもろい金属板屋根を付けた竹の家やリゾートコテージ、コンクリートの建物を破壊し、人々は木の破片の下に埋もれた。
11月5日の時点で、この鉄砲水によって97人が死亡、未だ124人が行方不明。そして200人が負傷した。5人の外国人観光客が死亡したことが確認されている。(オーストラリア人2人、シンガポール人1人、ドイツ人1人、もう一人は国籍不明のままである。)オランダ人1人は重傷を負っている。
この鉄砲水は402家屋を流し、コテージ400戸、橋8本、バス2台、車5台、そして保健所1箇所が深刻な被害を受けた。被災地の3つの村では停電が続いている。 雨は止んだと伝えられており、水のレベルも低くなってきている。
国内対応
11月5日、メガワティ大統領は大統領宮殿で行われたセレモニーで被害者に対して深い哀悼の意を表した。またこのような深刻な鉄砲水を引き起こすことになった引き続く環境破壊への懸念を表明された。
スマトラ島北部で進行中の救助活動はインドネシア赤十字社、警察、捜索救援チーム(SAR)、軍(TMI)の200人以上が関わっている。
州知事広報官によれば、救助、避難、復興の3段階アプローチが自然災害の対応にこれまで適用されきた。
11月5日の時点で、地元政府は16.2MTの米やその他の食糧(インスタントヌードル、食用油、卵、砂糖、缶詰)を配給し、また1億4千万インドネシアルピー(13,571アメリカドル)をこの災害への対応金として割り当てた。
スマトラ北部の州知事は3人のインドネシア大臣、すなわち厚生大臣、社会大臣、住居と地域インフラ大臣と共に11月4,5日に被災地を訪れた。この訪問をもとに、中央政府は10億インドネシアルピー(119,047アメリカドル)を提供する。
社会局もまた3億インドネシアルピー(35,714ドル)の援助を提供する。この援助は被害者の家族へと渡される。金銭の援助に加えて、社会局は州政府を通して食糧パッケージ2000、食糧外パッケージ250、調理用具250パッケージ、一時的避難所としてのテント30張と50MTの米を提供した。
11月3日以降、Satkorlak, TNI, 地元保健局(DinKes)などのすべての関係機関が参加する調整機能が州政府によって確立された。政府は緊急対応所(POSKO)を設立し、家を失った300人の避難所となっている。同じ場所が死体確認所としても使用されている。1箇所の共同炊事場と、メディアインフォメーションセンターも立ち上げられた。
IMCは、医療支援はDinkesとTNI間でうまく連携がとれていると報告している。IMC視察チームは家庭用緊急キットと衛生キットが深刻に不足しているのを発見し、現在調達の手続きを行っている。またIMCはもう数日医療活動が継続しなければならない場合は薬が不足すことの心配をしていた。
11月5日、PMIは100家族分の家族キット(サロンや台所用品、衛生物資、マットなどの食糧外物資)、一時的避難所のためのプラスティックシート100枚、医療薬品1000個、古着を提供した。
国際的対応
OCHAチーム現状視察と地元政府の緊急援助活動を支援するためには11月4日にスマトラ島北部にOCHAはすでに政府機関とインターナショナルNGOと連絡を取っている。11月6日にはより調整された緊急援助のための手続きを議論するためにンターナショナルNGOとOCHAでより調整された援助物資のための手続きが議論されるミーティングが開かれる予定。
メダンのOCHA視察チームによれば、家族用医療キットと衛生キットとシェルター物資が緊急に必要物資だという。
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原文 http://www.reliefweb.int/より