スリランカより愛を込めて-クキさんの防災共育レポート18

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「TSUNAMIを知っている人ー?」「はーい」

「防災マップ作り」プログラム4
 逃げる時にどんなことに注意しなければいけないか?の質問に対して、立ち止まらずひたすら逃げること、津波が再度来るかもしれないから戻らないこと、何も聞こえなくなるから叫ばないこと、他の人を押さないことなどが答えとしてあがった。勿論、チャトランギーが園児らにも答えられるように誘導しながらこれらの答えがだされたのであるが、「お・は・し・も」の説明を全くせずに、こんなに幼い子どもでも、完璧に近い答えが返ってきたことに、先生をはじめ、チャトランギー、ーダらも驚かされた。
 お年寄りや逃げることが困難な人たちに対してどんな手助けができると思うか?というに問いに対して、お年寄りなどにはお花をあげて励ましてあげると答えた園児がいた。「私はまだ小さいから、抱っこしてあげられないから、励ましてあげるの」と言った。この質問を園児にするかどうか、以前かなり迷った。2~5歳ぐらいの子どもが、逃げることが困難な大人に対して何ができるのか?何もできないのではないのかと。しかし、結果はこの通りである。花を差し出すという行為によって『励ます』という、困っている人の『心の支え』となる手助けを考えたのである。私には想像もできなかった答えである。
 家がなぜ壊されたと思うか?に対しては大きな波が押し寄せてきたからと答え、壊れない為にはどうすればよいと思うか?に対しては、家の周りを高い塀で囲むと答えた。前回のプロジェクトでも同じ質問を対象年齢10歳以上の子どもに聞いたが、強い家を建てるという答えはあったが、高い塀で囲むというのは今回が初めてである。それもしつこいようだが、2~5歳までの園児の答えである。そして、その塀に綺麗な色を塗るのと答えたのも園児である。