【写真】見学した幼稚園の様子(スリランカ、7月7日) |
7月 スリランカ
無事、スリランカに到着して、2日目です。今回のスリランカ入りの目的の1つは、CODEのプロジェクトの1つである幼稚園再建の具体化です。再建にあたって、建築、まちづくりの専門家であり、CODEの理事でもある野崎氏が同行しています。幼稚園再建プロジェクトでは、現地カウンターパートのTRRFCW(仮訳:子どもと女性のために津波復興支援財団)と一緒にスリランカの被災地で幼稚園を建設します。TRRFCWは、100戸の幼稚園を建設する予定で、その中の2校をCODEが支援する予定です。現地の幼稚園は、津波で多くが破壊されてしまったうえ、主な援助機関は、主に公立の小中学校の建設を支援し、90%が私設であるスリランカの幼稚園には、支援が行き届いていないのが現状です。
1日目、コロンボで幼稚園再建の関係者と打合せをして、2日目に被災地、南部の4つの幼稚園を見学しました。1つ目の幼稚園は、TRRFCWが建設する第1校目で仙台コープが支援しています。幼稚園の前に広場があり、横にコミュニティセンターのような建物がある。この敷地は地元の人が集まる場所になっているようです。幼稚園は、とてもシンプルな作りで、9畳くらいの教室とその横に事務所とトイレのスペースがあります。事務所とトイレはまだ建設中だが、幼稚園のニーズがとても高いので教室はすでに使われています。
ここでは12人の子どもがいて、8時半から11時半まで絵を描いたり歌を歌ったりしています。先生はこの地域の幼稚園で14年間教えた経験があり、子どもの数が15人を超えるともう1人先生を増やすそうです。とてもアットホームな雰囲気が伝わってきます。すぐに子どもたちが花を持って迎えてくれました。外国人にはあまり慣れていないようで泣き出す子どももいたが、12人の子どもたちの24の瞳はきらきら輝いていて、私の憂鬱な気分は一掃され、こちらが励まされました。
すでに11時半をまわっていたので、お母さんが子どもを迎えに来ていました。子どもを毎日3時間このような地域に根付いた幼稚園に預けることができるので、お母さんも安心だろう。
3つ目の幼稚園は、津波で幼稚園が全壊したので、お寺の講堂をかりて仮の幼稚園を運営しています。比較的大きな幼稚園で、75人の子どもたちが通っています。両親が津波で財産や仕事を失ったので、今は75人のうち35人しか月謝を払うことができないそうです。しかし、この幼稚園では、すべての子どもたちに平等に制服や学用品を支給しています。先生の月々の給料は津波前の5000円から2000円に下がりました。ここには3人の先生がいて先生の1人に話を聞くと、自分の給料はなくてもいいから、子どもたちに出来るだけ早く新しい学校を建てたい、と言っていました。今はお寺の厚意で講堂を使ってクラスをしているが、このままずっと迷惑をかけるわけにはいかないので、他の場所に幼稚園を建てたい。しかし、ほとんどの親が月謝を払うことができないという現状では難しい。講堂でお絵かきをしたり、お寺の構内で遊んだりしている子どもたち、そしてとても熱心な先生を見ていると、なんとか幼稚園を!という気持ちになる。
4つ目のマータラの幼稚園では7畳くらいの小さな教室に27人の生徒が学んでいます。この狭いスペースを十分に活用して、午前中は3歳から5歳の子どもたちが絵を描いたりアルファベットを勉強したりしています。夕方は同じ場所で小中学生が語学の授業等を受けているようです。27人の生徒のうち津波の被害を受けた子どもたちが15人いて、彼らは授業料を払うことができない。津波で両親が仕事を失ったうえ、必要な物資を調達することで精一杯なので、子どもの教育まで手がまわらないのが現状です。
今日はスリランカ南部の被災地で4つの幼稚園を見学しました。それぞれに地域の現状、ニーズに合わせて、津波後の苦しい状況の中でもなんとか子どもたちが集まる場所を提供していました。幼稚園を再建することは、子どもに勉強する場を与えるだけではなく、被災して傷ついた心が癒されたり、子供を預けることで親が安心して働くことができたり、またコミュニティの人々が集まる場所になると、4つの幼稚園を見学して実感しました
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